「最近よく眠れない…」不眠に悩む人に試してほしい牛乳の飲み方【医師が解説】
「昔はすぐ眠れたのに、最近は寝るのに時間がかかる……」「朝までぐっすり眠れず目が覚めてしまう……」 年齢を重ねていくと、こうした睡眠に関する悩みが増えてくる人が多いようです。でも実は、その悩みは生活や食の習慣を変えることで、改善できるかもしれません。そこで今回は、精神科医・保坂隆氏による著書『50歳からの これでグッスリ!! 眠りの習慣』(小学館)から、より良い睡眠のための食生活のヒントを少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
年とともに減っていく睡眠ホルモンは、「食」で補強できる!
睡眠は一日1回。昼寝などを含めても2回ほどです。ところが食事は一日3回。朝のおめざや3時のおやつ、間食、喫茶や飲酒もカウントすれば、私たちは一日10回近く、さまざまな栄養や、薬理作用のある物質を体に入れていることになります。それだけに、睡眠の質を高める食事の工夫ができれば、その効用は非常に大きいものになるでしょう。反対に、睡眠の質を低下させる食事をしていれば、その悪影響もまた、大きいことになります。そこで、睡眠にいい食事、好ましくない食事についてしっかりと知っておきましょう。 まず、すんなりと眠りに入るためには、睡眠をうながすホルモンであるメラトニンという物質が重要です。ところが、メラトニンは年とともに分泌量が減っていくことがわかっています。子どもの頃はすぐに眠れたのに、年をとるにつれて不眠に悩むようになりがちなのは、メラトニンの減少が関係しているといわれています。 「それならばメラトニンのサプリメントを飲めばいい」と考える人もいるでしょう。しかし、海外ではそういうサプリもありますが、日本では販売が許可されていません。個人輸入してまで飲むよりも、毎日の食事で改善を図るべきでしょう。 メラトニンが多く含まれている食材には、青汁の原料として知られるケールや、シリアルに含まれるオーツ麦、トウモロコシ、貝割れ大根などがあります。寝つきが悪い、快眠できていないと感じる人は、こうした食材を多めに摂るように心がけましょう。