メルセデスF1の将来を背負う男、アントネッリの覚悟「僕は批判を恐れない」
「F2に参戦してすぐ、全部勝てるだなんて思っていなかった」
メルセデスでアントネッリは、滝のように流れる情報を処理しなければならなかったが、その能力は既にフォーミュラ・リージョナルからF2へ飛び級した際に試されていた。 F3からF2をスキップしてトロロッソ(現RB)でF1史上最年少ドライバーとなり、後にレッドブルで史上最年少優勝を果たしたマックス・フェルスタッペンを彷彿とさせる。 4輪での経験が比較的浅いアントネッリは、F2でもすぐに成功できるとは思っていなかったという。 「いや、F2でそのままやれるとは予想していなかったからね」とアントネッリは言う。 「彼らから『これが計画だ』と提示された時、大きなジャンプになると思った。普通は最初にF3へ行くからね。でも同時に、その挑戦は僕にとって魅力的なモノだとすぐに思った」 「F2に来てすぐ、全部勝てるとは思っていなかった。フォーミュラ・リージョナルからのジャンプは大きな挑戦になるだろうし、学ぶべきことも沢山あると分かっていた。今も学んでいる最中なんだ」 「ウルフ(メルセデスのトト・ウルフ代表)との関係にもとても満足している。難しい局面で彼にアドバイスを求めると、彼はいつも僕に自信を与える方法を探してくれる」 「例を挙げよう。シルバーストンでの予選が残念な結果に終わった後、ちょっと厳しかったから彼に電話したんだ。たくさん話をして、その会話で自信を取り戻すことができた。そして翌日、僕は優勝し、表彰台の下に彼がいるのを見ることができて本当にうれしかった」 「難しい時期を経験すると最終的には姿勢の面で強くなれると思う。シルバーストンとブダペストでそれを確信した」 しかしウルフ代表がアントネッリを将来性のある男としてバックアップし、ビッグチャンスを掴むのを切望しているのと同様に、彼自身は先走ることがないよう自分を抑えている。それが現実のモノとなるまで、夢だと自分に言い聞かせているようだ。 「候補に挙がっていることはとても嬉しいが、僕は何も求めてはいない」 そう彼は強調した。 「今のところ、僕の目標はF2でうまくやることだ。それからどうなるか見てみよう」 「正直に言うと、今の僕にとってはまだ夢なんだ。それが実現するかどうかは見てみなくちゃね」
Filip Cleeren