【有馬記念展望】連覇狙うドウデュースが史上3頭目の秋古馬3冠に向けて態勢万全
「有馬記念・G1」(22日、中山) ファン投票で歴代最多得票数となる47万8415票を集めたドウデュースが、史上5頭目となる連覇を狙う。秋初戦の天皇賞・秋は、後方からメンバー最速の上がり3F32秒5を記録して差し切り、ジャパンCも世界の強豪を相手に自慢の末脚をさく裂させ、同3F32秒7を記録して鮮やかに差し切った。今秋の充実ぶりは目を見張るものがある。今回がラストラン。1週前追い切りに騎乗した武豊も「引き続き順調です。コースも昨年経験していますから」と不安はない。史上3頭目となる秋の古馬3冠に向け、状態は申し分ない。 ライバルはタレントぞろいの3歳勢だ。注目は秋に急成長を遂げたがアーバンシックだ。春はレースぶりが安定しなかったが、夏を越してセントライト記念と菊花賞を連勝し、G1初制覇を達成した。武井師は「この1年で精神面の成長力がすごい。中山芝2500メートルの条件も合いそうです」と舞台設定を歓迎する。名手ルメールとのコンビで暮れの大一番に挑む。 この世代で頂点に立ったダノンデサイルは、今回が古馬との初対戦となる。ダービーは9番人気の評価を覆し、G1制覇をつかみ取った。今回が秋の2戦目。菊花賞は不向きな展開で苦しい形になって6着に敗れたが、京成杯を制した中山で巻き返しを狙う。 3歳牝馬のレガレイラにとっては大きな挑戦となる。2歳でホープフルSを制し、春は皐月賞(6着)、ダービー(5着)と牡馬クラシックに挑んだ。前走のエリザベス女王杯はスムーズさを欠き、不完全燃焼の競馬で5着に敗れたが、牡馬が相手でも通用する力はある。60年スターロツチ以来、64年ぶり史上2頭目の3歳牝馬によるグランプリ制覇を狙う。 他にも22年の牝馬2冠馬で、昨年は大外枠の8枠16番から2着に好走したスターズオンアース、23年天皇賞・春の覇者でG1・2勝目を狙うジャスティンパレス、21年のダービー馬でBCターフ3着から大一番に挑むシャフリヤール、今年の大阪杯でG1初制覇を達成したベラジオオペラなどの実力馬もそろっている。