タンパク質とビタミンだけじゃない! 医師が伝えたい「成長期の子に欠かせない5大栄養素」
食事による栄養の摂取方法と気をつけるべき食習慣
朝食は主食に偏らないようタンパク質と鉄分摂取を気に掛けたメニューを。ポイントは、タンパク質を少なくとも2品摂取しましょう。特に動物性タンパク質の摂取を心がけてみてください。洋食の場合、卵料理+トーストにチーズをのせるだけでもOK。
糖質過多によるビタミンB群の消費を抑えるため甘い飲物は避けて、お菓子を控える。
糖質オフのお菓子を活用するのも良いでしょう。 お腹が弱いお子さんは腸内細菌叢を整えるため、乳製品を控えてみるのも手です。 乳製品の中にガゼインというタンパク質が多く含まれています。このガゼインは消化されにくく、腸管粘膜を傷つけ炎症を起こします。炎症を起こした腸の粘膜から有害な科学物質や毒素が体内に侵入することでアレルギーや体調の不調を招くことがあるため豆乳などの植物性の食品に代替えするとよいでしょう。 メンタルの興奮を抑えるためカフェインを含む飲料を控えましょう。
押さえたい5つのキホン栄養素【1】 からだそのものを造る栄養素「タンパク質」
内臓や 血液、骨や筋肉といった、人間を形づくるあらゆる組織がタンパク質から造られています。また、からだを動かすエネルギーになる栄養素の一つです。不足すれば造り出せるエネルギーは減少、体力がなくなり、疲れやすく、やる気が出ないという状態を招くこともあります。 その他、からだの各所に、「もっとはたらいて!」とか、「今は休んでいいよ」などの指令を出し、からだの様々なはたらきを調整するホルモンの材料となります。どのホルモンも大切な役割を担っていますが、メンタルホルモンのメラトニンは、眠りと目覚めの状態を切り替え睡眠のリズムを調節する働きがあります。メラトニンが少なくなると睡眠のリズムが乱れ、質の良い睡眠が取れず日中の集中力が低下したり、朝起きられない要因となります。
押さえたい5つのキホン栄養素【2】 強力な助っ人「ビタミンB群」
ビタミンB群の中で注目して欲しい栄養素にビタミンB6とナイアシン(ビタミンB3)があります。B6とナイアシン(ビタミンB3)はタッグを組んでメンタルホルモン造りをサポートします。 メンタルホルモンには、睡眠ホルモンのメラトニン、元気ホルモンのドーパミン、安定ホルモンのGABA、幸せホルモンのセロトニンがあります。これらは神経を興奮させるもの、抑えるもの、調整するものと、それぞれ役割があり、バランスを保ちはたらいています。 ビタミンB6とナイアシン(ビタミンB3)が不足しバランスを崩せば、元気ホルモン過多による落ち着きがない多動傾向や抑制のホルモン優位による、やる気がでない、うつのような状態を招く危険性もあるため十分な摂取が必要です。 その他、タンパク質、糖質、脂質をからだを動かすエネルギーへ造り変る時、スムーズに変換できるようサポートする役割も担っており、強力な助っ人栄養素だと言えます。