【マイルCS 俺のチェックポイント】ソウルラッシュ悲願達成なるか 自信たっぷりの陣営に迫る
今週は秋のマイル王決定戦、マイルCSが京都競馬場で行われる。「俺のチェックポイント」初日は、大阪サンスポの増本隆一朗記者がソウルラッシュに注目した。一昨年は4着、昨年は2着とビッグタイトルにあと一歩に迫っている実力馬。調教では無理をせずに速い時計が出ており、悲願達成の可能性は高そう。その見立てが正しいか、陣営に迫った。 ◇ 先週のエリザベス女王杯は◎シンティレーション(10着)が直線で進路が狭くなる不運。スムーズなら勝っていたとは言わないが、馬券圏内はあったはず。とはいえ、いつまでもへこんではいられない。今週は好メンバーがそろったマイルCS。気合を入れて、月曜日から陣営取材だ。 お目当てはソウルラッシュ。3年連続のエントリーで一昨年4着、昨年はクビ差2着と実力的にはGⅠ馬と同等だ。あとひと押しがあれば、念願のビッグタイトルに手が届いていいとみる。橋口助手に現況を聞いた。 「状態に関しては言うことないですね。去年からここを目標にやってきましたし、上積みたっぷりです」 自信に満ちあふれた表情だった。〝上積み〟をもう少し具体的に説明してもらった。 「乗っている体感よりも時計が速いんです。坂路で15-15を乗って、(4ハロン)65秒台かなと思ったら、63秒台。10日も56秒を切るくらいのイメージだったけど、実際は54秒5。体をちゃんと使えていますね」 無理せず速い時計が出るということは、体調がいい証拠。ピークに近い今の状態なら、詰めの甘さを補えそうだ。 前走の富士Sは中団からよく伸びて2着。勝ち馬より1キロ重い斤量を背負って、力を証明した。「前の週が月曜日までの変則開催で調整が難しく、ちょっと落ち着き過ぎていました。その中でもよく頑張ったと思います」と振り返る。 昨年は徹底先行型のバスラットレオンなどがおり、切れ味自慢のナミュールに展開が向いた印象。今年は絶対に逃げたいという馬がおらず、去年より落ち着いた流れになりそうなのは、この馬にプラスに働くはずだ。 「去年もめっちゃ良かったけど、遜色ない状態。完成の域にあると思うし、ここが最大のチャンスだと思います」
重い印を打たないと、後悔しそうな感触だ。(増本隆一朗)