中国、対米交渉の切り札披露-トランプ政権に備え「慎重な報復」準備
中国人民銀行(中央銀行)の易綱前総裁は東京都内で今月開催された「東京-北京フォーラム」で、経済的な観点から見ると報復的な行動は「決して良い選択ではない」と語った。
世界1、2位の経済大国による報復合戦となれば、他の国々にも影響が波及するリスクがあるが、中国が対抗措置をアピールしているのは、米国とのバランスを取ろうとしているためだ。製造業で圧倒的に優位な中国は今のところ、ほとんど痛みのない措置を打ち出している。
台湾国立政治大学のハリー・ハーディング教授は、共産党が示した最近の措置を「非常に慎重な報復」と呼ぶ。
「中国が否定的な反応を示し、ある意味で、圧力をかける人々を罰しようとしているのは確かだが、非常に慎重かつ計算された方法で行おうとしている」とブルームバーグテレビジョンの番組で同教授は述べた。
原題:Xi Readies Bargaining Chips for US Trade War After Biden Curbs (抜粋)
--取材協力:Edwin Chan、Yuan Gao.
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