新潟県予選0失点→0-6大敗も…「全国出場は奇跡に近い」世代が残した確かな爪痕。監督は「明訓に来てくれてありがとう」【選手権】
「関西特有のイケイケさは、かなり警戒していたけど…」
[高校選手権2回戦]新潟明訓(新潟)0-6 阪南大高(大阪)/12月31日/NACK5スタジアム大宮 【動画】大阪王者の攻撃力が爆発!新潟明訓相手に6ゴール 新潟県予選を無失点で制した“赤い壁”が崩壊した。 9年ぶり7回目の選手権出場を果たした新潟明訓は、3年ぶり3回目の阪南大高と対戦。開始9分で相手エース硲冬真に先制点を許したのを皮切りに、前後半で3点ずつ奪われ、0-6で大敗した。 キャプテンの斎藤瑛太は「自分たちがやってきたこと全てがこの6点に詰まっている。詰めの甘さがあった」と口に。悔しさを滲ませたが、前向きな言葉も残した。 「自分たちは1年生の時から弱いって言われてて、全国に出られたこともすごく奇跡に近いと思う。6点は取られたけど、全国に出られて良かった。 いつもと違う経験で、全員すごく楽しめた。9年ぶりってことで明訓の歴史に新たな1ページができたと思う。1回で終わるんじゃなくて、この先数年、何年も『明訓』と言われるように後輩たちには頑張ってほしい」 10番を背負い、エースでもある斎藤は、点差が開いても貪欲にゴールを狙い続けた。 「6点取られたなかで、スタンドで大勢の人が応援してくれて、諦めていなかったので、その人たちのためにもまず1点という気持ちでやった。明訓は最後までやりきってこそのチーム」 また、坂本和也監督も取材に対応。「(最初の失点が)早かった。ちょっと動揺しちゃったかな」と振り返った。 「ファインゴールだったので。関西特有のイケイケさは、かなり警戒していたけど、あれでより相手が勢いづいてしまった。その後にもう少し上手くゲームをコントロールする力があれば。1-0のまま後半に行きたかった」 2020年度に監督に就任した39歳の指揮官はさらに、3年生へのメッセージを求められると、強い想いを込めて、次のように語った。 「『最弱』って言われていたけど、堂々と無失点優勝で来て、1か月本当に良い練習、良いキャンプができて、練習試合でもすごい結果が出ていた。今日も勝てると僕は思っていたけど、それを引き出してあげられなくて、申し訳ない気持ちでいっぱい。 3年生は本当に最後までついてきてくれて、すごい声を出してくれて、6点取られてもなんとか1点取る姿勢は、胸に響くものがあった。『明訓に来てくれて本当にありがとう』って気持ちを最後に伝えたい」 堂々と全国の舞台を戦った新潟明訓の3年生。それぞれ新たなステージに進むなか、斎藤は「高校サッカーは後輩たちに託して、大学でもプロになれるよう努力して、全国の舞台に帰ってきたい」と誓った。 取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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