【日本代表】年内アルゼンチン、ブラジル戦実現か 森保監督の要望「我々より上のチームとアウェーで」
求む強豪国――。森保一監督(56)率いるサッカー日本代表は、3月20日の北中米W杯アジア最終予選バーレーン戦(埼玉)に勝利すれば8大会連続のW杯出場が決定する。史上初の8強以上進出を目指す2026年大会へ向けては、9~11月の国際Aマッチ期間のマッチメークは重要となる。指揮官は希望の対戦実現への強い意向を示すとともに、条件面についても力説した。 24年9月にスタートしたW杯アジア最終予選C組の日本は、大混戦となっている2位以下を突き放して首位を独走中。8大会連続のW杯出場が確実になっていることで早くも〝次の一手〟が注目されている。 6月に最終予選が終わると、いよいよW杯本大会への準備が本格化する。昨年12月に発表された男女各世代別代表の25年スケジュールで、9~11月の国際Aマッチ期間の対戦国や開催地などはまだ何も決定してない。 そんな状況で、森保監督は「とにかく強いチームと戦いたいということは(宮本恒靖会長や山本昌邦ナショナルチームダイレクターに)伝えている。5大陸の中でアジアはもうすでにやっているので、他の大陸のチームと試合をさせてもらいたい。FIFA(国際サッカー連盟)ランキングで言うと、我々より上のチームと戦いたい」と希望を明かした。 日本のFIFAランクは現在15位。トップ3はアルゼンチン、フランス、スペインの順で君臨し、イングランド、ブラジル、ポルトガル、オランダ、ベルギーと強豪国が続く。9~14位はイタリア、ドイツ、ウルグアイ、コロンビア、クロアチア、モロッコとどの国も森保ジャパンにとっては格上にあたり、チーム強化にプラスになるのは間違いない。指揮官は「自分たちよりはるかに力が上だと思われる国と対戦したい」と繰り返した。 会場に関してもホーム開催で強豪チームとの対戦が実現すれば、興行的な盛り上がりも期待できるが、森保監督は、むしろ厳しい環境のアウェー開催を希望する。「W杯を日本で戦えることは現実的ではない。アウェーで戦わないといけない。日本で、最高の環境で、最高のサポーターがいる中で戦える喜びもあるが、やはり厳しい戦いの中で勝っていく力をつけるということは、世界一になるため、より日本が強くなるために必要なことだと思う」。 ただ現実を踏まえると、欧州勢との対戦は難しい。W杯欧州予選や欧州選手権予選に加え、18年から欧州ネーションズリーグがスタート。国際Aマッチ期間は、欧州サッカー連盟(UEFA)加盟チーム同士の対戦で日程がほぼ埋まってしまう。23年9月には欧州でドイツとトルコとの国際親善試合が実現したが、今年もこのような形で欧州勢との交渉がまとまるか未知数だ。 もちろん簡単ではないとはいえ、現実的には南米の上位国との対戦が実現すれば、理想的だろう。FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)擁するFIFAランク首位のアルゼンチン、さらにFWネイマール(アルヒラル)がケガから復帰するサッカー王国ブラジルが相手なら、森保監督が望む最高の強化試合になるのは言うまでもない。 W杯での躍進へ向けては、森保ジャパンの進化はもちろんだが、日本協会の交渉力も大きな比重を占める。指揮官のリクエストは実現するか。
東スポWEB