無謀なチャレンジが悪夢の始まり? マジでへこむ“素ダボ”や“素トリ”… 原因と対策を考えてみた
素ダボや素トリは取り組み方次第で避けられる
ゴルフのスコアには規定打数の「パー」を筆頭に、それより1打少ない「バーディー」、反対に1打多ければ「ボギー」など、実際に打った打数以外の呼び方があります。 【写真】これが正しく構えてヘッドを上から見たときの景色です
その中でも多くのアベレージゴルファーが忌み嫌うのは、パーよりも2打多い「ダブルボギー」や3打多い「トリプルボギー」以上のスコアでしょう。 ダブルボギーとトリプルボギーは、それぞれ「ダボ」や「トリ」と略すケースも多いですが、一方で“素ダボ”や“素トリ”という呼び方も。素ダボや素トリとは、OBや池などに入れてしまうミスが一つもないのに“素”でダボやトリを叩くことをいいます。 素ダボや素トリを叩いてしまうのは、スイング自体の問題もさることながら、そこに至るまでのマネジメントやメンタルが原因であることも少なくありません。 単純に技術が足りていない場合は、とにかく地道な練習を続けてスキルアップに励むしかないでしょう。 また、ティーショットなどでOBを打ってしまったり、池ポチャやロストボールといったミス絡みでのダボやトリは、ある意味で仕方がないことです。しかし、素ダボや素トリは取り組み方次第でそれらを避ける可能性を高めることができるのです。
念頭に置くべきは“次のショット”
素ダボや素トリは、一つのミスが新たなミスを呼ぶ“負の連鎖”が原因となることも。さらに、最初は小さかった傷口をさらに広げるような無謀なチャレンジも、その引き金となってしまいます。 代表的な例としては、林や崖下からのトラブルショット。林からは「欲張らず木に100%当たらない方向に打ち出して、次のショットが打ちやすい場所に運ぶ」ことが基本です。少しでもピンに近づこうと無理な方向に打ち出して、別の木に当たったボールがさらに打ちにくい場所に行ってしまった経験がある人も少なくないでしょう。 ボールの落下地点が見えない崖下からのショットでは「自分の打つべき方向と距離をしっかり把握して、次のショットが打ちやすい場所に運ぶ」ことが肝。せっかく崖下から脱出したとしても、林に打ち込んだりバンカーに入れてしまったりすると、スコアメイクは難しくなってきます。 また、上記のようなミスが連続すると、メンタル的な焦りも出てきて一つ一つのプレーが雑になりがちです。ライや風向きの確認がおろそかになったり、スイング前のいつものルーティンを忘れたり、ボールに走り寄って息が上がったままショットしたり、本来は打ちたいクラブではないのに手持ちのクラブで打ったりしていると、負の連鎖からますます脱出できなくなります。 さらに3パットや4パットといったパッティングのミスも、素ダボや素トリの原因になります。3パット以上を防ぐ第一歩は“次のパット”のことを考えて転がすこと。よほどの自信がある距離以外は、入れるよりも寄せて止める。「入れたい」という欲を抑え、その反対のビビりにも打ち勝ちながらしっかりと寄せていきましょう。 それでもミスをしてしまった場合は、同伴者のパッティングを待ったり、一度マークしたりして心を落ち着かせながら次のパットに備えていきます。 素ダボや素トリは可能な限り避けてプレーしたいもの。常に“次”を念頭に置きながら冷静にココロを整えておくのが、その秘訣と言えるでしょう。 文/のぐち まさひろ ゴルフとサウナと愛犬をこよなく愛するライター&ディレクター。20年ほど従事したクルマ系メディアの編集者からフリーランスになり、これから何をしていこうか色々と妄想中。ホームコースは「南総カントリークラブ」で、オフィシャルハンデは「8.1」。
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