たしかに“マッチョ”でスイングが美しい人って見ない気がする… 肩幅の広い・狭いはゴルフの有利・不利につながる?
「背中が適度に鍛えられていて腕が長め」だと有利!?
トーナメントで活躍する男子プロゴルファーは、肩幅が広くて体格の良い選手が多いイメージがありますが、肩幅の広い・狭いは、ゴルフにおいて有利・不利につながるのでしょうか。レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。 【写真】ドライバーのロフトを立てた構えで失敗するゴルファーが多い! これが正しく構えてヘッドを上から見た時の景色です
「ゴルフをずっとしていると、僧帽筋など肩甲骨周りの筋肉が自然と鍛えられて、肩幅も少し広くなることがあります。たとえ体格が大きくなっても、増えた分の筋肉をしっかりスイングに生かせている人は、ボールを遠くに飛ばす推進力に変えていると思います」 「しかし、筋肉を鍛えすぎると背中だけでなく今度は胸回りや腕も大きくなり、スイングしようとした際に厚い胸板や太い腕が邪魔をし、かえってヘッドスピードを遅くしてしまう可能性があるでしょう。ですので、シンプルに『肩幅が広い』というよりかは、『肩幅を広くした原因となる筋肉がどこか』によって有利・不利が分かれてくるのではと思います」 「さらに、生まれつき肩幅が広い骨格の人もいますが、その中でも腕が短めな人はやはり同様にスイングしにくいだろうなと感じます」 「特に、ダウンスイングでは強烈な遠心力がかかりますが、その大きさはクラブの長さと腕の長さの合計によって変化します。そして、遠心力が大きければ大きいほどヘッドスピードが上がり、ボールの初速も速くなって飛距離が出やすくなるため、腕が短いと遠心力がかかりづらく、ボールを遠くへ飛ばすには工夫が必要になるでしょう」 三浦氏の考えた理論では、肩幅が広い人の中でも「胸周りや腕が過剰に発達しておらず、背中が適度に鍛えられていて腕が長め」だと比較的優位に立ちやすい体格と言えるようです。 また、力みや緊張から“いかり肩”になってしまっている人は、なで肩を意識すると肩甲骨が下がって肩の可動域がスムーズになり、ヘッドを走らせるスイングができるようです。実際に、尾崎将司プロや中嶋常幸プロといった一流のゴルファーも、なで肩の人が多く、有利に働いている面があると言われています。 とはいえ、上半身の筋肉を異常なほど鍛えていない限り、肩幅がゴルフにおいて直接的な有利・不利につながることはないと考えて良さそうです。
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