住友化学が事業に乗り出す、EVバス窓ガラス向け「次世代透明ディスプレー」の特徴
住友化学は電気自動車(EV)バスの窓ガラスなどに向け、次世代透明ディスプレー事業に乗り出す。韓国子会社の東友ファインケムが、ガラスタイプの透明発光ダイオード(LED)ディスプレーの販売を始めた。2020年代後半に、数十億円規模の売り上げを目指す。今後、段階的に設備の増強や広告・宣伝などで数十億円の投資を見込み、事業体制を強化する方針。 【写真】「ガラス透明LEDディスプレイ」を搭載したEVバス 東友ファインケムが手がける「ガラス透明LEDディスプレイ」は、タッチセンサーなどで培ってきた独自の微細加工技術を生かして開発した。 周囲の景観や視界を妨げずに設置できる点が特徴で、高い透過率と高解像度の映像が実現できるという。ガラスを使っており、フィルムに比べて衝撃などの物理的な損傷や、燃焼など化学的な損傷に対して強い耐久性を備える。 EVバスの窓ガラスに搭載する広告用ディスプレーや建物の外壁、屋内外の標識など多様な用途を想定する。今後、韓国だけでなく日本など他の地域にも展開していく考えだ。