年末年始のデータ整理に「2.5GbE対応」は武器になる! アイ・オー・データの新型家庭用NAS「LAN DISK L モデルE」の実力をチェック!
設定は思ったよりも“カンタン” リモートアクセスも可
HDL1-LE/HDL2-LEシリーズの大きな特徴として、難しい設定をすることなく、PCやスマートフォンから簡単にアクセスできることが挙げられる。比較的簡単なセットアップを終えれば、自宅外からのリモートアクセスも可能だ。 アイ・オー・データ機器では、LAN DISK用のユーティリティーアプリ「LAN DISK CONNECT」を提供している。Windows PCやMac(macOS)で使う場合は、このアプリを使うと簡単にセットアップを完了できる。 スマートフォンやタブレットからアクセスする場合は「Remote Link Files」アプリを使おう。このアプリを使うとスマホやタブレットで撮った写真をアップロードすることもできるので、「月額無料の自前ストレージ」として活用も可能だ。 なお、LAN DISK CONNECT/Remote Link Filesでリモートアクセスする場合は、LAN DISK本体側で事前設定が必要となる。設定を一度済ませれば、手元のノートPCやスマホ/タブレットにないファイルの“取り寄せ”もしやすくなる。
2.5GbE対応は効果てきめん?
最後に、家庭用NASにおける2.5GbE対応の必要性についてフォーカスを当てよう。 今回はストレージのベンチマークテストアプリ「CrystalDiskMark 8.0.4」を使って、HDL1-LE02とHDL2-LE02の読み書き速度をチェックした(HDL2-LE02は初期状態の拡張ボリューム構成のままテストを実施している)。接続するPCの主なスペックは以下の通りだ。 ・OS:Windows 11 Pro ・CPU:Core i7 13700KF ・メモリ:64GB(DDR4-3200) ・ストレージ:2TB SSD(Solidigm P44 Pro) ・ネットワークカード:Intel X520-DA1 そして結果だが、以下のようになった。 ・シーケンシャル読み出し ・SEQ1M Q8T1テスト ・HDL1-LE02:毎秒205.94MB ・HDL2-LE02:毎秒153.51MB SEQ1M Q1T1 ・HDL1-LE02:毎秒152.47MB ・HDL2-LE02:毎秒133.38MB ランダム読み出し ・RND4K Q32T1 ・HDL1-LE02:毎秒12.75MB ・HDL2-LE02:毎秒10.50MB RND4K Q1T1 ・HDL1-LE02:毎秒3.02MB ・HDL2-LE02:毎秒3.61MB シーケンシャル書き込み ・SEQ1M Q8T1 ・HDL1-LE02:毎秒31.25MB ・HDL2-LE02:毎秒33.76MB SEQ1M Q1T1 ・HDL1-LE02:毎秒30.41MB ・HDL2-LE02:毎秒31.46MB ランダム書き込み ・RND4K Q32T1 ・HDL1-LE02:毎秒10.81MB ・HDL2-LE02:毎秒8.11MB RND4K Q1T1 ・HDL1-LE02:毎秒2.25MB ・HDL2-LE02毎秒:2.46MB 2ドライブ構成のHDL2-LE02の結果が振るわないのは、拡張ボリューム構成を取っているためだ。メーカーの公式値との乖離(かいり)は、スピード面で有利なRAID 0構成での結果を示しているためだ。 メーカーの出荷状態でテストしたいという思いと、2ドライブ(ベイ)以上の構成なら冗長構成(RAID 1か拡張ボリューム)で使うという筆者の好みから、今回はあえてRAID 0ではテストをしていない。 さて結果を見てみると、HDL1-LEシリーズのシーケンシャル読み出しは1000BASE-T(1GbE)の上限値である毎秒125MBを優に超えている。先述の通り、HDL2-LE02は冗長構成だとHDL1-LEシリーズと比べると遅くはなるが、それでもシーケンシャル読み出しは毎秒125MB超だ。 一方で、書き込みやランダムリードアクセスについては速度的に1GbEでも十分という感じだ。もっとも、こちらは仕様上の問題では無く、HDDの性能限界が原因で、両モデル共に大きな差はない。 いずれにせよ、読み出しでは2.5GbEに対応したメリットは十分に発揮できている。2.5GBASE-T以上のマルチギガビット環境を構築できているなら、より快適に使えるはずだ。
家庭でも2.5GbE対応はGood 環境が整っているなら迷わず選びたい
2.5GbEネットワークの構築には、PCだけでなくルーター/ハブ/スイッチやNASにも対応が求められる。2.5GBASE-Tであれば、LANケーブルは1000BASE-Tで使っているものを流用できるので、機器を入れ換えるだけでLAN内の通信速度が1.5倍(理論値)になる。 自宅のLAN環境が機器の買い換えなどで2.5GbE以上に対応できる状態であるなら、NASも2.5GbE対応にすると快適だ。ネットワークの増速に合わせて、HDL1-LE/HDL2-LEシリーズもあわせて購入してみてはいかがだろうか。
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