【MLB】ジャイアンツ・スネルの争奪戦 ヤンキース、パドレスなど少なくとも6チームが興味か 米記者報道
ジャイアンツが「売り手」に回る可能性が高まっているなか、トレード市場で大きな注目を集めている選手がいる。昨季2度目のサイ・ヤング賞を受賞した左腕ブレイク・スネルだ。米メディア「ジ・アスレチック」でジャイアンツを担当するアンドリュー・バガーリー記者によると、スネルはトレード市場で各球団から大きな関心を集めており、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者は、スネルに対してヤンキース、パドレス、カブスなど少なくとも6チームが興味を示していることを報じている。 現在31歳のスネルはFA市場での契約が遅くなったこともあって調整不足のままシーズンに突入し、4月下旬には左内転筋を痛めて故障者リスト入り。6月上旬までの6先発で0勝3敗、防御率9.51と大きく期待を裏切り、6月上旬には左股関節を痛めて今季2度目の戦線離脱となった。しかし、オールスター・ブレイク前に復帰すると、それ以降の4先発では防御率0.75と見事なピッチングを披露。直近の登板である日本時間7月28日のロッキーズ戦では6回2安打無失点、15奪三振という快投を見せた。1ヶ月前にはトレード移籍など考えられなかったが、復調したことによりトレード市場での価値が高まっている状況だ。 スネルがジャイアンツと結んだ契約は2年6200万ドル。来季の契約はスネルに選択権がある年俸3000万ドルのオプションとなっており、この契約条件がトレード事情を複雑なものにしている。もしスネルが今季の残り試合でも快投を続けた場合、スネルは選手オプションを破棄してFAとなり、複数年契約を狙うだろう。一方、好調が長続きせず平凡な成績でシーズンを終えた場合、スネルは選手オプションを行使することなく年俸3000万ドルで来季プレーするはずだ。よって、スネルを獲得できるのは来季の年俸3000万ドルを支払うことができるチームに限られる。 カルロス・エステベス(エンゼルス→フィリーズ)、ジェイソン・アダム(レイズ→パドレス)といったリリーバーの獲得に大きな対価が支払われていることを考えると、スネルの獲得にも多くの対価が必要になるだろう。トップ・プロスペクトの放出、そして来季の年俸3000万ドルというリスクを負ってスネル獲得に動くチームは現れるのか。トレード・デッドラインは日本時間7月31日午前7時に迫っている。