今年のX Gamesでは色々な「初」が見られ、歴史的快挙の連続となったスケートボード競技【X Games Chiba 2024】スケートボード各種目まとめレポート
今回見事金メダルを獲得したのは新絶対女王の地位を確実に築き上げているアリサ・トルー(オーストラリア)。ラン2本目を終えた時点で2位に付けた彼女はラストランでは「ボディバリアル540」を皮切りに、「キックフリップインディグラブ」や「スイッチフロント360」などを決めきりフルメイクで終えると大逆転でトップの座を獲得した。今年オリンピック予選から負け知らずでパリオリンピック本戦や「X Games Ventura 2024」でも勝ち続けている彼女の今後どこまで優勝記録を伸ばしてくるかが注目だ。
男子パーク まずは回転技からグラブトリックまで様々なスタイルのあるエアーを繰り出したギャビン・ボドガー(アメリカ合衆国)。今回は彼のオリジナルトリックである「アラウンドザワールド」の披露こそなかったものの、ラン2本目ではエクステンションでの「キックフリップインディグラブ」や、ボックスジャンプでの「スイッチキックフリップフロントサイド180」など高難度トリックを入れ込むスタイリッシュなランで86.33ptをマークし銅メダルを獲得した。
次にそんなボドガーを上回ったのはノーパッド、ノーヘルメットで力は抜けながらもスピードのある独自のスタイルでセクションをヒットしていたオーストラリアのキーラン・ウーリー。ラン2本目を終えた時点で3位に着けていた彼は、ハイレベルの横回転技やフリップトリックはもちろんのこと、スタイルを活かしたギャップのビックトランスファーエアー、そして最後は高低差のあるボルケーノレッジに「フロントサイドノーズグラインド」を決めきり2位へジャンプアップし銀メダルを獲得。
そんな二人を上回ったのは今大会のバートでも銅メダルを獲得していたトム・シャー(アメリカ合衆国)。彼はバートで培われたハイエアーと安定感をいかんなく発揮し、ラン2本目では「540」や盆栽セクションオーバーの「ノーズグラインド」、「キックフリップフェイキー」から「フェイキーキャバレリアル」まで完璧にフルメイクし金メダルを獲得し今大会で2つのX Gamesメダルを持ち帰った。 日本の永原悠路も銀メダルのウーリーと同様にノーパッド、ノーヘルメットスタイルで「ビッグトランスファー」や「キックフリップボディバリアル540」に挑んだが惜しくもフルメイクとはならなかった。普段ではなかなか見られないX Gamesならではノーパッド、ノーヘルメットのスタイルに永原本人も「こういったスタイルで世界中の人に覚えてもらい認識してもらえたら嬉しい」と語った。最近実力とスタイル共に永原らしさが溢れているので、是非このまま日本が世界に誇るスタイラーとしてスケートボードシーンにおいて更なる活躍をスポーツとカルチャーの両面から期待したい。
【関連記事】
- 今年のX Gamesは日本人選手たちのネクストレベルを感じさせた一戦。中村輪夢は5年ぶりの銀メダル獲得【X Games Chiba 2024】BMX各種目まとめレポート
- この大会だけしか見ていなかった。白井空良が悲願の世界選手権初タイトル「ワールドスケートボードストリート世界選手権2023東京」男子決勝
- 進化を続ける13歳。小野寺吟雲が初出場で史上最年少優勝。X Games Chiba 2023 スケートボードストリート
- 「X Games Chiba 2023」大会最終日は7つの決勝が行われ、新たな歴史が生まれる。
- パリ五輪で大活躍したあの選手たちが大集合?!パリの熱狂そのままに開催される日本最大のアクションスポーツの祭典「X Games Chiba 2024」出場選手発表会