大谷翔平の「エンゼルスが好きだがそれ以上に勝ちたい」「(契約延長交渉は)現時点ではない」の衝撃発言が全米に波紋
エンゼルスの大谷翔平(27)が26日(日本時間27日)、今季の本拠地最終戦となるマリナーズ戦に「2番・投手」で出場、7回112球を投げ、5安打10奪三振1失点の好投を見せたが打線の援護がなく2桁勝利をマークすることができなかった。大谷は6回までマリナーズ打線に“ゼロ行進”させ1点のリードを守っていたが7回にジャレッド・ケルニックに同点アーチを浴びて降板。その後、チームは勝ち越しを許し1-5で敗れた。エンゼルスは6年連続で負け越しとなり、2014年以来、ポストシーズン進出とは無縁。米メディアは試合後に大谷が発した「チームは好きだがそれ以上に勝ちたい」「(契約延長の交渉は)現時点ではない」などのコメントを問題視し契約問題についてまで踏み込んだ。大谷は2年後のオフにFA権を行使できる。
「ファンも球団も好きだが、それ以上に勝ちたい」
本拠地最終戦の登板後に大谷が残した素直で辛辣な衝撃発言が波紋を広げた。地元紙のロサンゼルスタイムズ紙は「エンゼルスが警告を受ける…大谷が勝ちたいとハッキリさせた」との見出しを取り、“大谷発言”を大きく扱った。 記事は「ユニフォームを着た男たちは、毎年、負けることにもう懲り懲りで、そのことを口にすることにもはや尻込みしていない」とし、先週の22日、24日と、2度にわたってジョー・マドン監督が訴えた「エンゼルスは2人の一線級の先発投手を獲得する必要があり、さもなければ永久にこのままでいることになる」というコメントを紹介。25日(いずれも現地時間)には5月から故障離脱したマイク・トラウトが「エンゼルスには使うお金がたくさんある」「オフシーズンが重要になるだろう」と訴えたことを付け加え、「1-5で敗れたホーム最終戦の後に大谷が声を上げた。彼は今シーズンのエンゼルス、そして野球界全体の出来事として最高の結果を残したが、彼もまた負けることにうんざりしている」と続けて、以下の大谷の試合後コメントを引用した。 「私はチームが本当に好きです。ファンが大好きでチームの雰囲気が大好きです。しかし、それ以上に勝ちたいという気持ちが強いですし、それが選手として正しいと思っています」 2年後にFAとなる大谷が「チームに残留したいか?」と質問されたときの答えだ。ポストシーズン進出の可能性のあるチームへの移籍を考慮しているとも取れる衝撃発言だった。 記事は、大谷が今季のMVP候補であり、トラウトは、この8年間にMVPを3度受賞しながら、「2人はメジャーのプレーオフの試合で勝ったことがない」と皮肉り、エンゼルスが2014年以来、ポストシーズンに出場したことがなく、2015年以来、シーズンで勝ち越していないことを紹介。大谷の「非常に悔しいし残念です。最後にプレーオフに出ることをいつも楽しみにしています」という言葉を伝えた。