全米メディアと指揮官は2桁勝利持ち越しも大谷翔平の7回10奪三振1失点の力投を称賛…「支配的パフォーマンス」
エンゼルスの大谷翔平(27)が26日(日本時間27日)、本拠地で行われたマリナーズ戦に「2番・投手」で出場し、7回112球を投げ、5安打10奪三振1失点の好投を見せたが、打線の援護がなく2桁勝利をマークすることができなかった。大谷は6回まで無失点に踏ん張り、2回の捕手カート・スズキのソロアーチによる1点のリードを守っていたが、7回にジャレッド・ケルニックに同点アーチを許し、この回で降板。その裏の反撃もなく、1-5で敗れ、ベーブ・ルース以来、103年ぶりとなる「2桁勝利&2桁本塁打」はラストワンチャンスへ持ち越されることになった。また打者としては3打数1安打だった。 先発の可能性があるのは、10月3日(日本時間4日)の敵地でのマリナーズとの今シーズン最終戦だが、大谷が登板するか、しないかの意見はメディアによって分かれている。
105球目にスライダー失投も最速は159キロ
105球目だった。 6回までわずか4安打の無失点。2回一死からバッテリーを組むスズキがマリナーズの8連勝中の左腕ゴンザレスから、レフトスタンドに放り込んだ“虎の子”の1点を守っていた。この回も先頭のフレイリーにスプリッターを見送らせて9個目の三振を奪い、ボールの威力や制球力に変化は見られなかった。 ルーキーの7番打者、ケルニックを迎えてのカウント1-1からの3球目。スライダーが甘く浮いた。失投だった。ケルニックが捉えた打球は、静まりかえったエンゼルスタジアムのライトスタンドに消えていった。喜怒哀楽をマウンド上で表現する大谷だが、無表情で、その打球の行方を見送り、二死としてからバリアーズを、この日、最速タイとなる159キロのフォーシームで空振りの三振に打ち取り、「ウッシャー」と雄叫びを上げた。 同点に追いつかれたが、ベンチに下がる今季本拠地無敗の大谷をファンはスタンディングオベーションで出迎えた。 その裏のエンゼルスの攻撃も一死からレガレスが四球を選んだが、レンヒーフォ、フレッチャーと倒れ、王手をかけてから3度目の挑戦となった大谷の2桁勝利はまたもやお預けとなった。 大谷は初回の立ち上がりに1番打者のクロフォードに10球粘られた。最後はスプリッターをライト前に運ばれ、いきなりピンチを迎えたが、一死からシーガーを158キロのフォーシーム、4番のハニガーはスライダーをウイニングショットに連続三振。スプリッターが不安定と判断するや、カウント球に使えるスライダー、カットを軸のボールに切り替えながらスプリッターも修正。2、3、4回と続けて三者凡退に抑えた。 5、6回と続けて得点圏に走者を背負ったが、そこからギアを上げて、ワイルドカード争いでチームモチベーションの高いマリナーズ打線にホームを踏ませなかった。