全米メディアは大谷翔平へのMLBタイ記録となる異常な四球攻めをどう報じたのか…「ファンは失望」「恐怖で歴史的四球率」
本塁打王争いをしているエンゼルスの大谷翔平(27)が24日(日本時間25日)、本拠地で行われたマリナーズ戦に「2番・DH」で出場したが、5度打席に立ち4四球、そのうち2度は申告敬遠で勝負してもらえなかった。これで大谷は3試合で11四球となり、2016年にナショナルズのプライス・ハーパー(28、現フィリーズ)が作ったメジャー記録に並び、アメリカン・リーグの新記録となった。全米メディアは、大谷に対して続く異常なまでの四球攻めをどう報じたのか。
3試合連続3四球以上は”あの”バリー・ボンズ以来
熾烈なワイルドカード争いでトップのレッドソックスを2ゲーム差で追うマリナーズとポストシーズン出場は圏外となっているエンゼルス。両チームの置かれた立場の違いがそうさせたのか。 「勝負をしてもらえない」という、ある意味、超一流のホームランバッターとして認められた証拠でもある四球のメジャー記録に大谷が並んだ。 マリナーズの先発右腕、ローガン・ギルバートに1回一死走者無しの場面でこそ、さすがに勝負してもらい、155キロのストレートに空振りの三振に倒れたが、3回2死二塁の第2打席は申告敬遠。5回二死走者無しの第3打席では、2球ファウルしたが、結局、チェンジアップが外角に大きく外れて四球。7回無死一塁の第4打席は、左腕のアンソニー・ミセビッチに代わったが、外角へボールのスライダーが3球続くなど明らかに勝負を避けられての四球となった。5-6のスコアで1点を追う9回には、1死から走者が無かったにもかかわらず2ボールから申告敬遠となり場内は大ブーイング。大谷は苦笑いを浮かべて一塁へ歩き、その後、二死満塁までチャンスが広がったが、あと1本が出ずにチームは惜敗。本塁打争いでトップにいるウラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)、サルバドール・ぺレス(ロイヤルズ)の46本を1本差で追う大谷に待望の46号は出なかった。 地元紙であるオレンジカウンティ・レジスター紙は、「マリナーズが強打者(大谷)を避けたことでエンゼルスが敗戦した試合で大谷が4四球」との見出しを取り、「大谷は7回と9回の同点機に打席に立ち、エンゼルスタジアムが沸いたが共に歩かされた」と伝えた。 同紙は、3試合連続で3四球以上を選んだ選手は、2003年のバリー・ボンズ(ジャイアンツ)以来となることを紹介し、「3試合で4つの敬遠を含め11四球を選んでいる」と付け加えた。説明不要だが、ボンズは762本のメジャー通算最多本塁打記録を持つレジェンドだ。 そして同紙はジョー・マドン監督のコメントを紹介した。 「あのようなことは起こるだろう。相手チームはプレーオフを狙っていて、大谷が相手を叩くことを許さないのだろう。我々がフルメンバーであれば、また違うだろうが、それまでは相手がプレーオフに出場できないことが決まらない限りはあのようになるだろう」