火野正平 愛車「チャリオ」で日本各地へ、HOBOスタイルで巡ったこころ旅
■自由でリラックスした着こなし
実際、火野正平氏も「にっぽん縦断 こころ旅」で、「ポータークラシック」のデニムのカバーオールジャケットやハワイの伝統の模様柄であるパラカチェックのベスト、「キャピタル」のパッチワークジャケットをよく着ている。エスニック調や和テイストのアウターに合わせるパンツも、ゆる~い七分丈のサルエル風パンツやスウェットパンツ。雨の日には「モンベル」や「ザ・ノース・フェイス」のシェルやポンチョを羽織って、寒ければ首元に大判のストールを無造作にぐるぐると巻いて、「アグ」のピンクのムートンブーツを履いていたりする。 一見、自由でリラックスした着こなしのHOBOスタイルはアメトラやアイビーといったコンサバな着こなしとは真逆のようたが、「ファッション」ではなく「スタイル」という点ではまったく同じだ。その証拠に、メンズファッション業界の重鎮で、「服は口ほどにものを言う」や「こだわる男のスタイリングメソッド」などの著書も出しているセレクトショップ「シップス」のメンズクリエイティブアドバイザーの鈴木晴生氏も、HOBOスタイルの火野正平氏の大ファンである。
■ビーニー帽、リーディンググラスがトレードマーク
「にっぽん縦断 こころ旅」の火野正平のトレードマークといえば、いつもかぶっているコットン製のビーニー帽と、番組でお手紙を読む時にかけるアタッチメント式のリーディンググラスだ。愛用のビーニー帽は「ボヘミアンズ」という日本のブランドで、カラフルなフラワー柄やブランドアイコンのかわいらしいオバケマークが入ったものがある。リーディンググラスは、イタリアの眼鏡ブランド「クリックリーダー」。フロント部分がマグネットで着脱できてネックレスのように首から下げられるようになっている。こころ旅ファンの世のおじさんたちは(筆者も含む)、火野正平に憧れてこの2アイテムを着用して自転車に乗るのだ。 ちなみに、サイクリング少年だったという火野正平氏が「チャリオ」と呼ぶ愛用の自転車は、ロードバイク選手だったトマジーニが立ち上げた「トマジーニ」というイタリアの自転車メーカーのロードバイクで、「シンテシー」というオールハンドメードの超高級自転車。世のおじさんたちにはとても手が出ないお値段がします。