日米14球団が都内超進学校の初戦に熱視線! メジャー志向で“三刀流”の逸材、森井翔太郎の驚くべきポテンシャルと短すぎた最後の夏
昨秋も都大会1回戦で東海大菅生相手に善戦したものの5対2で惜敗。では今春の都大会はどうだったのだろうか。 初戦の順天高には勝ったものの、続く東京高には190センチの長身から投げ下ろしてくるドラフト候補・永見光太郎投手を打ちあぐみ、2対0で敗れてしまった。この2試合とも、森井はリリーフでの登板となった。先発させなかった理由を田中監督は次のように説明する。 「先発投手に安定感があったし、森井はまだ完成度が低かった。それなりに良い部分としては、変化球で空振りをとれカウント計算ができていた。悪い部分は、コントロールがイマイチでした。夏に向けてのマウンドでの実戦感覚と思っていたので、途中登板で起用しました」 春から夏までの練習試合相手も『ドラフト候補・森井』がいるということで年々レベルアップしてきていた。1年前から決まっているので例年とそんなに変化はないが関東一、二松学舎、錦城学園、岩倉、国立、実践学園、早大学院、東京高といった有力高がズラリと並び、その中でチームも森井も鍛えられてきた。 最後の夏を前に、ピッチング、守備、打撃の練習を淡々とやり続けてきた森井。家に帰ると中学時代から続けてきたヨガトレーニングが待っている。インストラクターの母親・純子さんの指示に従って行なっているが、体の柔らかさとバランス感覚を養うには不可欠ものだという。さらに将来、メジャーを目指すために英語の勉強も欠かさない。 しかし、偏差値の高いことで知られている高校に、どうしてドラフト候補生がいるのだろうか。 田中監督は、その辺の事情を語ってくれた。 「森井が入ってきたので、ビックリしました。彼は小学校からずーっと桐朋小学、中学だったのでそのまま高校にも上がってきたというわけです。甲子園に行きたいなら強豪校の方がいいんじゃないか、と勧めましたが、本人がうちのスローガンである『文武一道』を目指したいということ。さらに大きな目標としてプロに行きたい。指名漏れの場合は、米国野球留学も考えている。自分には進学校も、強豪校も関係ないと思っているようです。自分自身がどれだけアピールできるかが大事だと思う、強い決意を語ってくれました。そこまで覚悟ができているなら応援するよ。頑張れ、という結論に達しました」
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