今日プロ野球CS開幕!巨人に“下剋上”の可能性はあるのか?
虎に死角があるとすれば、CSで1度しか指揮を執ったことがない矢野監督の短期決戦における采配経験の少なさ。一方の原監督は短期決戦での経験も豊富だ。だが、橋上氏は、こんな見方をしている。 「阪神に死角があるとすれば、両監督の経験の差。短期決戦ではレギュラーシーズンとは違う早めの継投策や、投手の注ぎ込み方、試合の流れの読み方がカギを握る。ただ私はヤクルトの優勝が決まったときの中日戦での矢野監督の采配ミスが教訓となり逆にCSには生きてくると見ている。報道によると先発ローテーの左腕伊藤をCS用のセットアッパーに回すらしいが、そういう起用ができる層の厚さも阪神にある」 ヤクルトの優勝が決まった10月26日の中日戦では、青柳を2回で降板させたが、結果的にその采配が裏目に出た。負けたら終わりの最終戦だったにもかかわらず先発陣から誰かを中継ぎスタンバイさせるなどのスペシャルな策も取っていなかった。横浜DeNA戦で先発の高橋奎を注ぎ込んだヤクルトの高津監督との采配力の差が如実に表面化した。だが、橋上氏は、そのミスが教訓となりCSでは生きるとの見解を示した。 また、その起用法が焦点となりそうな怪物ルーキーの佐藤に関しては「使うべきだ」という意見。後半戦はスランプに陥り、59打席連続無安打のセの野手ワースト記録を更新した。 「ボールの見極めがポイントになるだろうが、彼が下位打線にいるのといないのでは相手バッテリーの神経の使い方が変わる。一発が出れば勢いに変わるし、また彼の将来を考えると、ここで短期決戦の経験を積ませておくべきだと思う」 逆に巨人にこそ死角があるという。 「もし岡本が出られないのであれば、打線でのカバーが求められる巨人にとっては厳しくなるし、さらなる問題はチームモチベーション。終盤は、亀井の引退でチームがまとまった印象があるが、CSに向けてどこまで建て直しているかがカギとなる」 巨人は10月戦線にひとつの引き分けを挟んで10連敗と大失速した。優勝という目標を失ったチームの典型的な転落パターン。その落ち込んだチームモチベーションをどうアップさせているかがCS突破のポイントだという。