【札幌記念】ノースブリッジ ガス抜き微調整で飛躍の秋へ態勢万全 打倒・プログノーシスに燃える奥村武師「負けてたまるか」
「札幌記念・G2」(18日、札幌) 4月の香港クイーンエリザベス2世C3着以来となるノースブリッジが15日、札幌芝で最終リハ。3Fから追われる軽めの内容だったが、洋芝の感触を確かめるように上々の伸び脚を披露した。6月後半から美浦で入念に乗り込まれており、出走態勢は万全。飛躍の秋へ向けて好発進といきたい。 灰色の雲に覆われた午前6時の札幌競馬場。角馬場で体をほぐしたノースブリッジが、本馬場へ移動して最終追い切りに臨んだ。その背には主戦の岩田康。1週前には自ら美浦へ出向き、Wコースで意欲的に6F84秒1-37秒0-11秒2をマーク。もう強い調教は必要ない。しまいだけサッと流して3F42秒2-12秒8を記録した。 最後の仕上げを施した鞍上は「木曜追いにしたのはガス抜きというか、火、水が元気だったので。馬は日に日に落ち着きが出ていますよ。先週は息遣いが苦しそうだったけど、きょうは大丈夫だった。心身ともに、いい状態に整ったと思います」と好感触を口にした。 軽めの調整ながらも、引き締まった馬体を見れば乗り込み量の豊富さは一目瞭然だ。最終リハを見守った奥村武師は「予定通り。いい状態だと思います」と納得顔。今回のテーマの一つは“打倒・プログノーシス”。前年覇者であり、過去2度の対戦で後塵を拝した宿敵とあって、「なかなか大きな壁。負けてたまるかという気持ちでやってきた。何とか逆転したい」と秘めたる闘志を吐露した。 指揮官の熱い思いに、ベテランも応えたい。「信頼してもらって、いい馬に乗せてもらっていますからね。馬自身も、G2は勝っているので、あともう一つ上なんですけどね。その布石になるレースができれば」と岩田康。函館記念(ホウオウビスケッツ)に続くVで、北海道の記念競走をジャック。絆をさらに深めて、秋のG1獲りへ弾みをつけたい。