【京都金杯】キープカルム上昇!坂路4F52秒9 中竹師「マイルは合っている」
連覇が視界に入る。25年最初の縁起重賞「第63回スポニチ賞京都金杯」(5日、中京)最終追いが2日、東西トレセンで行われた。中竹和也師(60)は重賞初制覇を狙う4歳キープカルム、京都開催の昨年このレースを8番人気で制した5歳コレペティトールの2頭を送り込む。両馬とも栗東坂路を活気十分に駆け上がり、好調をアピールした。 馬場の真ん中を力強く駆け上がった。4歳キープカルムは坂路で単走追い。最初の1F目から14秒7→13秒7で入る。適度な気合乗りで道中、しっかり我慢が利いた。終盤に差しかかったところでビシッと追われると、残り2Fは12秒2→12秒3。全体時計を4F52秒9にまとめた。中竹師は「迫力のある動きで良かった。久々の前走は太め感はなかったけど、少し(追い切り本数が)物足りなかった感じ。1度使って上向いている」と良化を伝えた。 牡馬クラシック路線を見据え、23年10月の新馬戦から昨春まで中距離にこだわった。条件戦とオープン特別では5戦全てで馬券圏内と安定感が光ったが重賞は23年京都2歳S、昨年の京都新聞杯で5着。上位争いにひと押しが足りなかった。「(中距離でも)持つような体形だから、当時はその可能性に懸けてみた。ただ、母がマイラーで、短いところで結果を残している血統。やはりマイルかなと感じた」。オープン馬の母ダンスアミーガは芝7Fとマイルで計5勝を挙げ、父ロードカナロアに母父サクラバクシンオーと短距離寄りの血統。4走前からマイルに矛先を向けた。 マイル初戦こそ出遅れが響いて首差2着に敗れたが、その後は2勝クラス、3勝クラスを連勝してオープン入り。前走リゲルSは最内枠から中団インで脚をため、直線は馬場の真ん中に進路を取ると、上がり3F33秒9と出走メンバー最速の脚で3着。指揮官は「前が残る展開で厳しかった。負けはしたが内容は悪くなかったし、マイルは合っている」と悲観していない。 マイル4戦は上がり3F最速(タイ含む)が3回、2位が1回。距離を詰めたことで末脚に磨きがかかった。左回りは経験があり、中京初参戦は問題なし。マイルに転じて、頭角を現した素質馬が3度目の重賞挑戦で初タイトルを狙う。 【馬の連覇は過去1頭 調教師は過去3人だけ】京都金杯連覇を達成した調教師は過去3人いる。創設元年(当時はレース名が迎春賞)の63年スズカリユウと64年カツラエースで橋本正晴師が2年連続V。武田文吾師は72年フイドール、73年ユーモンドでこの縁起重賞をものにした。馬の連覇は橋口弘次郎師が手がけた01&02年ダイタクリーヴァが史上初。2頭出し中竹厩舎はキープカルムが勝てば史上4人目の連覇、昨年の覇者コレペティトールが勝てば史上2頭目の記録とセットになる。