【美しさ、優雅さ、伝統を讃える】 世界限定10台のロールス・ロイス・ファントム・シンティラ
古い物語の新たな一章
1910年、ロールス・ロイスのマネージング・ディレクターであったクロード・ジョンソンは、彫刻家でイラストレーターでもあったチャールズ・サイクスにロールス・ロイスのマスコットの制作を依頼。 ジョンソンの頭には既にインスピレーションが浮かんでおり、パリへの旅行でルーブル美術館を訪れた時に、ジョンソンは天から舞い降りた神の姿を表現した、紀元前約190年にさかのぼる大理石のギリシャ彫刻「サモトラケのニケ」に大きな感銘を受けた。 しかし、サイクスは、その彫像がマスコットとしてはあまりにも威圧的で適切な題材ではないと感じており、シルバー・ゴーストで旅することが多かったサイクスは、ロールス・ロイスの優雅な、静かでさりげない力強さを表現するには、より繊細で優美な姿が適していると考えたという。 モンタギュー卿の秘書であり愛人でもあったエレノア・ソーントンがスピリット・オブ・エクスタシーのインスピレーションであったという説が今では一般的に受け入れられているが、ビスポーク・コレクティブはファントム・シンティラを制作するにあたり、新しい素材や「サモトラケのニケ」の魅惑的なイメージをさりげなく想起させるデザイン要素を取り入れることで、ジョンソンの当初のインスピレーションの一部を復活させたという。
素材の魔法
かの有名な「サモトラケのニケ」は、古代ギリシャのパロス島で採掘された、きめの細かい白い大理石で彫刻されており、純度の高さと輝きで知られるこの素材は、数センチの深さまで光が届くため、内側から輝いているかのような光沢を生み出す。 ファントム・シンティラでは、スピリット・オブ・エクスタシーにセラミック仕上げを施し、おなじみのたおやかさと優美な雰囲気はそのままに、パリアン大理石の質感を巧みに表現したことにより、ジョンソンとサイクス両者のビジョンを融合させたロールス・ロイスのアイコンが誕生した。 ■ロールス・ロイス・モーター・カーズ ビスポーク・カラー&マテリアル・デザイナー セリーナ・メッタン 「私たちは、パリアン大理石の特質に魅了され、この素材を何か月にも渡って研究しました。かの有名な彫像との明確でエレガントなつながりを生み出すために、この唯一無二の石が持つ透明感や純度を捉え、私たちのアイコンの優美な面影を宿すセラミック仕上げを開発しました。」