「指でつついて反応がなかったので、死んでいるなと思いました」大量の虫がついた妻の遺体のそばでテレビを見ていた…なぜ夫は倒れた妻を放置し続けたのか 死体遺棄の罪に問われた夫が裁判で語ったこと
【Q】 外部の方、他者と関わることは妻に頼りきっていたということですね? ーそうです。 【Q】あなたの携帯電話は当時通じていたんですか? ー通じていませんでした。 検察からもさらに被告人への質問がありました。 【Q】事件が発覚してから息子さんが近所にお詫びの手紙を配っていることを知っていますか? ー知らないです。 被告人への質問が終わると、検察官、弁護人の順で意見陳述が行われました。 検察側からは、 妻の尊厳を著しく損害したものである。被告人が買い物をしている際などにも通報することは容易であったこと。被告人は、妻の遺体を1か月以上放置したため遺体が黒く腐食し、虫がたかっていた。被告人の行動は息子、妻の兄に対して心理的な傷を与えた。妻に落ち度はなく、憎しみや無関心により、認知症に気づくこともできなかったことなど、被告人に理由があると思われるとして、被告人の行動は身勝手で残忍であるとして懲役1年を求刑しました。 弁護側は、情状の内容をしっかりと酌んでいただいた上で判断をしていただきたいと前置きし、被告人が死体を遺棄したことは、どうにかしなくてはと思いながらも、妻に家計・家庭のすべてを任せていたことによる消極的な放置であるとして、被告人に再犯の心配はなく、前科・前歴もないことから、執行猶予付きの判決をと述べました。 判決公判は11月26日に行われる予定です。
山陰放送