これが「オーバーサイズ」の正体。 ユニクロで探る“だらしない”と“オシャレ”の境界線
ポイント1:「アウターのサイズ選びに迷ったら、大きすぎない“ワンサイズUP”くらいで」
主役の「ダブルフェイスシャツジャケット」は、軽く柔らかで体のラインに馴染みやすい。サイズアップした際の肩の落ち具合も絶妙だ。オンブレチェック柄の落ち着いた雰囲気も、大人の装いに最適と言える。 「実は柄ものを選ぶのもコツです。特にオンブレチェック柄のように、体のラインをうまく隠せる柄を選ぶことで、オーバーサイズの難点である“着せられている感”も軽減できます」(井上さん) 色柄の視覚効果を活かしつつも、肩幅と身幅のバランスを意識することが肝要。肩幅は上腕二頭筋にかかるくらいがベストだ。身幅は大きすぎると着用時にシルエットが膨らむため、こちらもほどほどに。
ポイント2:「パンツの裾は引きずらず、ワンクッションまでがベター」
パンツをオーバーサイズにした際に悩むのが、裾のあしらい。最近の若い世代はあえて長めにする傾向があるが、大人がズルズルと引きずるのは、少々見栄えが良くない。裾丈はワンクッションかノークッションを守るのが無難だ。 ウエストにワンタックが入ったワイドシルエットが特徴の「タックワイドパンツ」。ジャストで穿いても程よいオーバーサイズシルエットが楽しめる1本だ。短丈やジャスト丈のトップスとの相性の良さは、まさに特筆すべきポイントである。 「着用したパンツがほどよくワイドだったので、シルエットを崩さないようノークッションにしています。もちろん、パンツの素材や合わせるシューズ次第で変わるため、その辺は臨機応変に楽しんでください」(井上さん) ウールなど素材が厚めの場合は、ワンクッションさせて足元にボリュームを持たせるのもアリだ。また、今回のコーデのようにトップスをコンパクトにすることでAラインシルエットが生まれ、スタイルアップ効果も見込める。ちなみに、ユニクロには「通常丈」と「丈長め」が用意されたモデルもあり、積極的に活用したい。
ポイント3:「トップスはジャスト×パンツはワイドが好バランス」
次に、全体のシルエットについて考えてみよう。オーバーサイズを取り入れる際の最近のトレンドは、「トップスはジャスト×パンツはワイド」だ。ポイント2でも言及したAラインシルエットが簡単に作れるため、初心者にもうってつけ。 上品で柔らかな風合いの「スフレヤーンハーフジップセーター」はジャストサイズで着用し、定番の「ワイドフィットチノ」はオーバーサイズを選択。 上下のシルエットの違いが生み出す視覚効果により、小顔かつスタイル良く見せている。 「サイドから見ると上下のバランス感も顕著です。オーバーサイズながら非常に収まりが良いですよね。写真のようにパンツが裾に向かって細くなるテーパードシルエットだと、さらに効果的です」(井上さん) 裾丈はワンクッションに設定。パンツにボリュームがあるので、生地が裾に溜まってもだらしなく見える心配はない。アウターを羽織る際も、トップス同様にコンパクトなデザインのものをジャストサイズで着るのがおすすめだ。