ポガチャル、ワウト、ヴィンゲゴー……ツール&五輪はドリームマッチに!|ロードレースジャーナル
vol.69 グラングールやパリ五輪へ、ビッグネームが続々と参戦を表明。2024年はビッグイヤー間違いなし
国内外のロードレース情報を専門的にお届けする連載「ロードレースジャーナル」。来る2024年シーズンへ向けて、ビッグネームたちがいよいよその方針を示し始めた。次々と明らかになる各選手の目標レース。その多くはやはり、ツール・ド・フランスとパリ五輪。2024年のロードレースシーンは、かつてない熱い1年となるのは間違いなさそうだ。
26年ぶりの“ダブルツール”を目指すポガチャル
徐々に明らかになっていく注目選手たちの動向の中でも、ビッグトピックとして扱われるのがタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)の「ジロ&ツール参戦」だ。 チームキャンプを行っていたスペインで12月18日に行った記者会見では、ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ロード世界選手権にフォーカスしていくことを表明。ここ2年、頂点に届かずにいるツールでの復権はもちろんだが、新たなチャレンジとしてジロへと乗り込む。ジロ開催地イタリアは彼の母国スロベニアの隣であり、これまでのキャリアを見てもイタリアとの接点は強い。「いずれジロにも……」との思いを語ったことがあったが、ついにそれが実現する。 ジロの主催者RCSスポルトが製作した動画では、空港へポガチャルを迎えに行く演出で大会への歓迎を示している。1998年のマルコ・パンターニ以来となるジロとツールの2冠なるか、世界中がその戦いを見守ることになる。 ただ、あくまでも最大目標はツール。直後に控えるパリ五輪については「ベストコンディションで臨めるかはやってみないと分からない」と語り、首脳陣もジロについては無理をさせない方針を示している。一方で、ツールから日程が空くロード世界選手権(スイス・チューリッヒ)については、“本気”で臨む心づもりだ。 本格的なシーズンインは3月2日のストラーデビアンケを予定し、その後はティレーノ~アドリアティコ、ミラノ~サンレモ、ボルタ・ア・カタルーニャと転戦。今季大活躍したロンド・ファン・フラーンデレンなどの北のクラシックは回避し、アルデンヌクラシックもリエージュ~バストーニュ~リエージュに集中。以降はジロ、ツール、五輪と、メジャーレース連戦となる。 タデイ・ポガチャル 2024年シーズン レースプログラム(予定) 3月2日 ストラーデビアンケ 3月4~10日 ティレーノ~アドリアティコ 3月16日 ミラノ~サンレモ 3月18~24日 ボルタ・ア・カタルーニャ 4月21日 リエージュ~バストーニュ~リエージュ 5月4~26日 ジロ・デ・イタリア 6月29日~7月21日 ツール・ド・フランス 7月27日 パリ五輪・個人タイムトライアル 8月3日 パリ五輪・ロードレース 9月13日 グランプリ・シクリスト・ド・ケベック 9月15日 グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル 9月29日 ロード世界選手権 10月12日 イル・ロンバルディア。