ポガチャル、ワウト、ヴィンゲゴー……ツール&五輪はドリームマッチに!|ロードレースジャーナル
ヴィンゲゴー、ワウトらヴィスマ勢もすみ分けが決定
前回、チームプレゼンテーションの開催を伝えたヴィスマ・リースアバイク(旧ユンボ・ヴィスマ)もエースクラスの動向が明らかになった。今季はすべてのグランツールを制する離れ業を演じた世界最高チームは、その強さにふさわしい人選で2024年を戦う。 ツールを回避しパリ五輪へ向かうことが報じられてきたワウト・ファンアールト(ベルギー)は、北のクラシックに参戦後ジロ・デ・イタリアに臨む。チームリーダーを務めるが、目標はあくまでステージ優勝。グランツールデビューとなるヤングスプリンター、オラフ・コーイ(オランダ)との共闘も決まり、平坦や丘陵系のステージでは主導権を握るかもしれない。ジロの総合成績は、ボーラ・ハンスグローエとの契約を解除し先ごろ移籍が決まったキアン・アイデブルックス(ベルギー)が担う公算だ。 ワウトを欠くツール・ド・フランスは、個人総合3連覇がかかるヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)が順当にメンバー入り。ヴィンゲゴーは3月にティレーノ~アドリアティコ出走予定で、前記したポガチャルとの直接対決第1弾となる。また、これまでロード世界選手権などの国別対抗戦には色気を見せてこなかったが、パリ五輪へは意欲的。急坂が多いタフなコースで自身の走りを試す強い意志を見せている。 ツールでヴィンゲゴーを支えるメンツとしては、セップ・クス(アメリカ)やティシュ・ベノート(ベルギー)、クリストフ・ラポルト(フランス)、ディラン・ファンバーレ(オランダ)といったスーパーアシストが名を連ねる。新加入のマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)は、北のクラシックではワウトを、ツールではヴィンゲゴーをそれぞれ支える重責を任される。 ジロとツールで分散気味の力は、ブエルタ・ア・エスパーニャで結集する。今年の大会を制したクスを筆頭に、ワウト、ヴィンゲゴーも参戦の意思を示した。ツールやパリ五輪の勢いのままブエルタに乗り込むとあれば、その走りは他の追随をまったく許さないものとなる。 ヴィスマ・リースアバイク 2024年シーズン グランツール布陣(主要メンバー)。 ●ジロ・デ・イタリア ワウト・ファンアールト(ベルギー) オラフ・コーイ(オランダ) キアン・アイデブルックス(ベルギー) ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)。 ●ツール・ド・フランス ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク) セップ・クス(アメリカ) ティシュ・ベノート(ベルギー) クリストフ・ラポルト(フランス) ディラン・ファンバーレ(オランダ) ステフェン・クライスヴァイク(オランダ) ヤン・トラトニク(スロベニア) マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)。 ●ブエルタ・ア・エスパーニャ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク) ワウト・ファンアールト(ベルギー) セップ・クス(アメリカ) ロベルト・ヘーシンク(オランダ) ベン・トゥレット(イギリス)。