靴選びで「かかとに指1本」「横幅広めでゆったり」はNG!? 意外な落とし穴5つ【靴のマイスターに聞く!#2】
靴や足の悩みは、放置していると膝や腰の痛みに繋がることも! でも「本当に自分に合った靴」を選ぶのって、実は意外と難しいことなんです。一体、どんなところに注意して選んだらいいのでしょうか? 【写真9枚】「自分に合った靴の選び方」のポイントを写真でチェックする!インソール(中敷き)を出して確認するのがおすすめ 医療靴の本場・ドイツで「整形外科靴マイスター」の資格を取得し、義肢装具士・靴職人として活躍する中井要介さんに、靴の履き方・選び方を教えていただくシリーズ【靴のマイスターに聞く!】。第2回は「自分に合った靴の選び方」がテーマ。「靴選びのよくある勘違い」を5つ教えていただきました!
勘違い1:「サイズ表記が同じものを買えば大丈夫」
「自分の足にあった靴を探すとき、まず何をチェックしますか? おそらく、多くの人がまず見るのが“サイズ表記”ではないでしょうか。もちろんサイズ表記も参考にはなるのですが、自分が前に買ったのと同じサイズだからといって、試し履きをせずに購入するのはNGです。 と言うのも、実はサイズ表記って、メーカーによってそれぞれ基準が違うんです。測り方や、どれくらいのフィット感を想定して設計しているかがそもそも異なるので、表記は同じでも、比べてみるとまったく履き心地が違います。また、同じメーカーの靴であっても、形状や素材によって自分に合うサイズは変わってきます。 海外製の靴の表記にはUS/UK/EUなどがありますが、そちらも同様に、基準も単位もまちまちです。早見表もありますが、あくまで目安であって、そのまま日本の靴のサイズに当てはめることはできません」(以下「」内、中井さん) 「今は何かとネットでの購入も多い時代。ですが、こと靴については実物を見て、必ず試し履きをしてから購入しましょう。合わない靴を無理して履くと、“巻き爪”や“外反母趾”、“かがみ指”(ハンマートゥ・屈趾症)の原因にもなってしまいます」
勘違い2:「履いたとき、かかとが指1本あまる靴が最適」
「靴の試し履きをするとき、“つま先を合わせて、かかとに指が1本入る”というチェック方法を実践している人もいるかもしれません。しかし、この方法もおすすめはできません。 靴は、かかとが合った状態で適切に履けるように設計されています。そのため、つま先を合わせようとすると、実際に履いているときのサイズ感を正しくチェックすることができないのです。 その代わりに、自分に合うサイズを確認する方法としておすすめしたいのが、靴のインソール(中敷き)を出して自分の足を重ねてみる方法です」 「かかとを合わせて、つま先部分が1~1.5cm余っているのが適正サイズ。これより短いと、歩いている時につま先が靴に当たり、足の指に負荷がかかってしまいます」 「ただし、インソールが取れないつくりの靴もありますので、その場合は履いた状態でかかとを合わせて、つま先部分を靴の上から指で触りながら、1~1.5cm余っていることを確認してください」