19歳・高橋文哉のストロングポイント「先生を消す方程式。」で見せる振り幅
8月末で終了した「仮面ライダーゼロワン」(テレビ朝日系)に主演し注目を集めた高橋文哉が、放送中の学園サスペンス「先生を消す方程式。」(同局系、土曜23時)ではヒーローから一転して悪役ぶりを見せ、振り幅の大きさが話題となっている。毎回放送後にネットがにぎわう同作だが、28日の第5話終了後も「演技力は人間性の賜物なんだなあ。悪役を演じる努力に尊敬します」「高橋文哉くんの狂乱演技を楽しみにしている」などと高橋の芝居を称賛する声が多数あがり、確実に役者としての存在感を見せている。果たしてどんな俳優なのだろうか(以下、一部ネタバレあります)。
仮面ライダーゼロワンのヒーローから一転
高橋は現在19歳の若手俳優で、モデルとしても活躍。その後、バラエティー番組などに出演し昨年9月からスタートした「仮面ライダーゼロワン」では主演を務めた。主役ライダーの俳優としては史上初の21世紀生まれだ。 今回、ネット上で話題になっている「先生を消す方程式。」は田中圭主演のサスペンスで、「奪い愛、冬」「M 愛すべき人がいて」などヒット作を送り出してきた鈴木おさむ氏のオリジナル脚本作品。「おっさんずラブ」「妖怪シェアハウス」などで知られる同局の土曜ナイトドラマ枠の新作だ。東大進学率も高い都内の進学校「帝千学園」の中でもとくに成績優秀者が集められた3年D組が物語の舞台となっている。D組は、担当になった教師がことごとく短期間でメンタルを蝕まれ退職するといういわくつきのクラスであり、大人を追い詰め壊れていく姿をゲームのように楽しむ生徒が集まっている。そんな中、どんな攻撃を受けてもなぜか笑顔をくずさない教師“義経”こと義澤経男(田中)に対し生徒たちの行動がエスカレートしていく。学校という閉ざされた空間で展開される、生徒から生命を狙われる教師と生徒たちのバトルが見ものだ。 高橋の役どころは、父親が検察トップの超エリートで、みずからも高いIQを誇る学園一の優等生・藤原刀矢。反抗的なほかの生徒たちと異なり担任の義澤側に寄り添うが、物語が進むにつれ実は過去に重きがある人物で“ヤバいやつ”だったことがわかる。ゼロワンで演じたヒーローからの振り幅の大きさがネット上でも話題になっている。 第4話では山で義澤を穴に落とし、上から土をかけるというショッキングなシーンがあったが、撮影では実際に生徒たちが土をかけたという。そんな生徒の中に高橋演じる刀矢もいる。28日放送の第5話では、山中に埋められて死んだはずの義澤が泥だらけで土の中からよみがえるという予想の斜め上を行く展開。義澤のダークサイド、“闇の義経”が登場した瞬間だ。今後、“闇の義経”が刀矢ら生徒の前に出現し、恐怖の復讐劇を繰り広げるという。若くして振り幅の大きい高橋の演技が、さらにドラマを盛り上げそうだ。共演はほかに山田裕貴、久保田紗友、森田想、高橋侃ら。 (文:志和浩司) ■高橋文哉(たかはし・ふみや) 2001年3月12日、埼玉県出身。3人兄弟の末っ子で中学3年までバレーボール部に所属していた。2018年4月、「得する人損する人」(日本テレビ系)で地上波初出演を果たし、もともと料理人になるのが夢だったということもあり、ウル得マンとの料理対決で勝利。また、19年3月には高校卒業とともに調理師免許も取得。特技はフレンチ料理。同年9月から放送の特撮テレビドラマ「仮面ライダーゼロワン」で飛電或人 / 仮面ライダーゼロワン役で主演。