親しい友達が1人もいない人が増加中…秘密を共有したり悩みを打ち明けられる友達は必要?【専門家が解説】
人は、人とのつながりを求めるようにできている。社会的な強いつながりを持つ恩恵とは、愛する人と過ごすときに心地よい気分でいられるだけでなく、私たちの健康にも深く関係しているという。 【写真】その友情が一方通行であることを示す15のサイン ある研究によると、「社会的な強いつながり」は、「健康的な体重であること」よりも重要であり、寿命に関していえば、禁煙に匹敵するという。ところが最近、親しい友達が1人もいないという大人が増えている。海外では「フレンドシップ・リセッション」と呼ばれるこの現象について、イギリス版ウィメンズヘルスからご紹介。
親しい友達がいない状態とは?
「フレンドシップ・リセッション」は、アメリカの研究者が生み出した造語で、親しい友人がいないと報告する人々が徐々に増加傾向にある現象を示している。最近では、この変化について調査する専門家も増えている。 公認心理学者のキンバリー・ウィルソン博士は、自身のインスタグラムで次のように語った。「親しい友人がいないという大人は増えていますが、これは2003年頃から始まったことです」 ウィルソン博士が引用した新たな調査では、アメリカ人男性の15%、アメリカ人女性の10%が「友達がいない」と告白し、初めて「フレンドシップ・リセッション」という造語が使われた。 ちなみに、1990年に実施された同様の調査で「友達がいない」と報告した人の割合は、アメリカ人男性の3%、アメリカ人女性の2%だった。 この現象はアメリカに限らず、イギリスでも同様の結果が出ている。 2021年に実施された調査によると、18歳から34歳のイギリス人の20%が「親しい友人は一人だけ」あるいは「一人もいない」と答えている。 この比率は、2012年に実施された調査で同じ回答をした人の割合の3倍で、ここ10年間でかなり急増している。一方で、ママ友作りの出会い系アプリ 「ピーナッツ」 の最新データによると、調査対象となった女性の76%が、「この1年間で親しい友人の数が減った」と報告している。