他人事じゃないAIによる「雇用崩壊」、インドで生じている「笑えない懸念」とは
政府の「AI計画」の中身とは
インド政府によるAI開発・導入を促進する取り組みも活発化している。同政府は今年3月、AI主導のイノベーションに向けた資金提供として、今後5年間で103億7,200万ルピーを投じる「IndiaAIミッション」の運用計画を発表した。 計画では、土着のLLMや分野特化の基盤モデルの開発、計算インフラの整備、非個人データへのアクセス促進、主要な政府セクターでのアプリケーション開発、人材育成、スタートアップへの資金提供の促進などが盛り込まれている。またAI開発に必須となるGPUインフラの構築もインド政府主導で推進されている。この取り組みでは、最低でも1万台のGPUで構成されるAIインフラを構築し、スタートアップや研究機関に開放することを予定しているという。 AI導入がさらに進むと、インドのアウトソーシング産業へのマイナスの影響が予想されるところだが、それ以上にプラスの影響が大きくなる可能性もゼロではない。世界的にAI導入進むと今後どのような影響が出てくるのか、引き続き注視が必要だ。
執筆:細谷 元