ロッシの僚友マルタンが計7年所属のBMWを離脱へ。DTMやWEC、スパ24時間などで活躍
ベテランGTドライバーのマキシム・マルタンがBMWを離れたとドイツの自動車メーカーが発表した。12月9日に離脱が発表された38歳のベルギー人は、「新たな挑戦を追求する」ために、自身の希望によりミュンヘンを拠点とするブランドを去るという。 【写真】ロッシとマルタンがドライブし、ミサノで優勝した46号車BMW M4 GT3 マルタンが最初にBMWのファクトリーラインアップに加わったのは今から11年前の2013年で、最初のプログラムはBMW MチームRLLでのALMSアメリカン・ル・マン・シリーズだった。翌2014年から4年間はDTMドイツ・ツーリングカー選手権に参戦した。 BMWでの初期の栄誉には2016年のスパ・フランコルシャン24時間レースでの勝利がある。彼はその後2018年にアストンマーティンのファクトリードライバーとなったが、2023年にワークスドライバーとしてBMWに復帰していた。 その年から今日までの2年間は二輪レース界のレジェンドであるはバレンティーノ・ロッシとチームを組み、ファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパに46号車BMW M4 GT3で参戦し2勝をマーク。また、今季2024年は同様のラインアップでWEC世界耐久選手権のLMGT3にも参戦した。 さらに、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では古巣のBMW MチームRLLの第3ドライバーとして、デイトナ24時間、セブリング12時間、プチ・ル・マンの計3レースでBMW MハイブリッドV8のステアリングを握っている。 「BMW Mモータースポーツは、僕のキャリアの初期から重要な役割を果たしてきた。DTMやスパ24時間レースでの最初の成功から、最近のBMW M4 GT3での勝利まで、一緒に達成したすべてのことを懐かしく思い出すよ」とマルタン。 「一緒に過ごした時間とBMW Mワークスドライバーとしての七年間にとても感謝している。BMW Mモータースポーツが将来、大成功を収めることを祈っているし、このブランドはいつまでも僕の一部であり続ける。しかし、今は新たな挑戦をする時だ」 BMW Mモータースポーツの責任者であるアンドレアス・ルースは、次のように付け加えた。「BMW Mモータースポーツファミリー全体を代表して、長年同じ時間を過ごしてきたマキシム・マルタンに感謝したいと思う」 「彼はBMW Mスポーツトロフィーで成功したキャリアをスタートさせ、長い間私たちのワークスドライバーラインアップの重要かつ不可欠な存在だった。その間、彼は私たちのプログラムを象徴する顔のひとりだったんだ」 「私たちはいま、耐久レースとスプリントレースの両方で一緒に達成した成功を懐かしく思い出している。だが、私たちは彼のスポーツスキルだけでなく、彼の素晴らしい人柄も高く評価している。彼はあらゆる面でBMW Mモータースポーツファミリーの大きな財産だった」 「私たちはマキシムの将来の幸運を祈っており、ふたたび会えることを楽しみにしている。彼はライバルとなるが、友人でもあるんだ」 [オートスポーツweb 2024年12月10日]