全英V快挙の渋野日向子が凱旋帰国会見で明かしたこと…「笑顔の秘密と東京五輪金メダル獲得への決意」
来年のメジャー出場の資格は得たが、現時点では日本ツアーに集中する考え。 「イギリスでは外国人のギャラリーが盛り立ててくれて嬉しかったんですが、やはり日本がいいなと1週間ほどいて思った」という。 それほど日本が好きな理由は「ごはんが美味しい」。そして今「焼肉を食べたい」と笑った。 「日本では応援してくれる方々がたくさんいるので、皆さんの前で頑張りたい。未熟な方ですが、日本を盛り上げていきたい」 黄金世代と呼ばれるライバルが国内にはいる。 「黄金世代って、みんな宮里藍さんに影響されてゴルフを始めた世代。みんな凄い強い意志を持っている。負けず嫌い。怖いもの知らず。私も怖いもの知らずですが、みんなガンガン攻めていく」 黄金世代の共通項を渋野は、こう説明した。 将来は「全然考えられない」「なれない」としながらも「宮里藍さんみたいにゴルフ界を引っ張っていく存在になりたい」と、黄金世代の誰もが憧れるゴルファーの名前を出した。 「ジュニア世代の見本になりたい」という。 全英でも子供のギャラリーが目立ち、ハイタッチをしながら「ジュニア世代のためにも頑張らねば」と意識していた。 「ゴルフは自分の意志で頑張らないといけない。楽しまないといけない。(私自身)結果を出すために苦しい思いをするのも何回か経験しているのですが笑って楽しんで欲しい」 渋野のジュニア世代へのメッセージは自らへ言い聞かせるような言葉にも聞こえた。 昨年7月の西日本豪雨で故郷の岡山市東区平島が大きな水害にあった。ちょうど渋野はプロテスト受験を控えていて「何も手伝いもできていない。こんなときにテストを受けていいのかな」と思い悩んだ。だが、知人から「プロテストを頑張って合格する姿を見せて欲しい」というメッセージを受け「今まで以上に強い思い」でプロテストを受験して合格した。「1年たって、豪雨災害の日のことを忘れたことはない。地元を元気づけるのは、私が結果を出していかないといけない」 天然発言が目立つが、“岡山愛”が、その戦いの根底にある。 取材対応で1日北海道入りが遅れたが、9日に開幕する「北海道meijiカップ」に出場する。 大会スポンサーが振る舞ってくれる「チョコレートが楽しみ」と笑わせたが「優勝の次が大事。期待、注目はされている。応えないといけないと思うがプレッシャーに感じず、いつも通り自由にやりたい」と“シブコ流”のマイペース宣言。連戦の疲れなど不安要素はあるが、英国の次は北海道のコースを笑顔に変えることだけは間違いないだろう。 彼女は、こうも言った。 「攻めと笑顔のプレーは変わらない」 だから渋野は世界を極めたのである。