東京の個人宅、1000坪の「秘密の花園」をいつでも公開! 親子3世代でつなぐ庭の日常にベーカリーカフェも 森田オープンガーデン・小平市
手前に背の低い草花を配置し、小道を歩きながら見やすいように工夫された庭。
ターシャの庭をイメージしてつくられたベンチのある一画は、取材を受けたテレビ番組の企画で入院中に制作され、快気祝いとしてそのままプレゼントされたもの。
隣近所のお馴染さんには定番のお散歩コース。雑誌やテレビなどで取り上げられるたびに遠方からも訪れる人がいる一方、緑道沿いを散歩していた人が偶然「ウエルカム」の看板を見つけ、立ち寄ることも多い。 社交的な森田さんは、初対面でも共通の大好きな花の話題で盛り上がる。訪れた人とおしゃべりすることもリハビリになるそうだ。
こだいらオープンガーデンの地図を見ながら行ったことのあるお庭にチェックをいれているとか。
敷地内に娘さんがベーカリーカフェをオープン
そして前回の取材の後、2022年に起きた大きな変化は、敷地内に、森田さんの娘さんがベーカリーカフェをオープンしたこと。その経緯を森田さんの娘さんに伺った。
「きっかけは母が脳梗塞で倒れたことです。幸いなことに母の友人がその場にいて、私にすぐ連絡をくれたため、救急車を呼ぶことができました。しかし、もし今後、誰もいないときに一人で倒れたらと不安になったんです。そこで、何があった時でも対応できるように、そばで過ごせたらと、思い切って当時勤めていた会社を辞めました。そしてせっかくなら、そばにいながらできる仕事がいい。そうだ、パン屋はどうだろうか、と夢が広がりました。それまでパンづくりは趣味だっただけ。早朝から営業は難しくても、ランチなら、週に2、3日ならできるかもしれない。そんなふうに考えて少しずつ準備しました」
カフェの外観。もともとは、以前、賃貸していた元・蕎麦屋の店舗で、厨房やトイレがあり、修繕すれば使えたえたことも、後押しになった。
買ったパンをその場で食べられるほか、ピザ、ピザトースト、ホットサンドなどのカフェメニューもある。
室内はほぼDIY。室内の内装は、大工仕事が得意な森田さんの友人の手を借りながら、ペンキ塗り、棚づくり、少しずつ手掛けていった。
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