東京の個人宅、1000坪の「秘密の花園」をいつでも公開! 親子3世代でつなぐ庭の日常にベーカリーカフェも 森田オープンガーデン・小平市
パンのラインナップはこの庭ならではのものも多い。 庭で採れた菜の花、蕗(ふき)、のらぼう菜を使ったパン。ジュースに使うブルーベリー、梅、柚子も、庭で収穫したもの。料理に使うバジルやミントなどハーブ類をその場で庭に出て摘むこともある。さらに親戚から送られきたキウイやいちごなど果物を使ったジェラードも人気だ。 「今はこれが旬だから、庭で採れたこの野菜を使おう、と材料ありきでどんなパンがいいか考える。それ自体が楽しいんです」 カフェでは、森田さんにとっては孫娘さんがパンの製作や接客で働いている。森田さん自身もお客様とおしゃべりするのも日課のひとつに。
「当初は手探りでした。初めてのことだから手際よくできなかったり。でも皆さん優しくて”ゆっくりでいいよ”とおっしゃってくれるんです。1年目は夏営業をしていましたが、真夏はお客様も少ないので、今年は思い切って休むつもり。最初はもっと少ないメニューで、と考えていたんですけど、常連さんの要望を叶えていたら、だんだんメニューが増えました」
庭で採れた生ハチミツも販売している。
ブルーベリースムージー500円とブルーベリージャムホイップのコッペパン400円。もちろんブルーベリーは自家製。
テラス席ではワンちゃん連れの常連さんも。犬用のスムージーも販売している。
カフェができたことで、花目当ての訪問客の滞在時間が長くなり、ご近所さんが顔を見せる頻度も上がり、さらに活気が生まれることに。 さらに、小平市では「タクシーで巡るオープンガーデン」なるイベントが開催されている。タクシー半日コース(5000円・昼食付)で、市内のオープンガーデンを複数まわれる。 この日もそのツアーに参加した方4人がカフェでランチ。ツアーの最後がこの森田邸のオープンガーデンらしく、カフェでひと休み。なんとみなさん1人参加の初対面同士。自分も庭で花を育てている、花の写真を撮るのが趣味と、属性も違う初対面の4人が「花好き」という共通点で盛り上がっていた。
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