「許すもんか! 妻と子供がいるだと!」婚約想定の「彼」の父親から聞かされた驚愕の事実...それは、彼が子持ちの「既婚者」ということ。 傷心のまま実家へ帰った私をさらに絶望させたその「既婚者」からの言葉に衝撃が走る...
昨今の男女交際において、男性側が既婚であることを隠して女性と交際し、トラブルに発展するケースが後を絶たない。 「会社でいじられるから月曜日が憂鬱…」50代オバさんたちが繰り広げるソフトいじめ。職場のいじめはなぜなくならないのか? 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう語る。 「近年において、男女の交際トラブルにおいて不倫という問題が深刻化しています。 様々な発展によって出会いの機会が多く提供されている一方、婚活アプリで未婚と偽って登録する男性、既婚を隠し通して付き合うケースなど、トラブルの元となる事案も同時に増加傾向にあるようです。真剣な交際を考える場合こそ、軽率な判断をしてはいけないということでしょうか」 今回は、そんなトラブルに遭ってしまった1人の女性にお会いした。 ・・・・・・・・・・・・・・・ 今回、お話を伺ったのは、会社員の鈴木佳穂さん(仮名・35歳) 鈴木さんは、母親が看護師をしていたこともあり、大学生時代にクリニックで週に数回、事務のバイトをしていた。 そこで出会ったのが、クリニックの次期院長だった10歳年上の濱崎さん(仮名)だ。とてもおっとりとしていて物腰も柔らかく、子供から年配の方まで、患者さんに評判の良いお医者さんだったという。 「地元に密着した、昔ながらのクリニックでした。当時はお父様が院長でしたが、ゆくゆくは引退して濱崎さんが継ぐ、という話は聞いていました。患者さんだけでなく、スタッフに対してもいつも笑顔で接してくださいました」 上司として濱崎さんのことを尊敬していた鈴木さんだが、気がついた時にはそれは恋心になっていった。 思い切って鈴木さんが就活を始めるタイミングで告白したところ、返事はまさかのOK。そこから、交際が始まった。 「周囲の友達の彼氏は、同級生や、年上でも社会人なりたて程度の人たちでした。そんな中、自分は優しくて経済力も高い医者と付き合えている。その優越感がすごかったんです」 そんな自慢の彼氏となると、結婚を意識するのも当然だろう。 鈴木さんは今後の結婚を見据えて、大学卒業後はそのままクリニックへ就職。正式に医療事務として働き始めた。クリニック内では、付き合っていることを公にはしていなかった。 「周囲にバレないように交際している、というのが燃えたというか。クリニックがお休みの木曜日や日曜日に、2人で住むマンションを探したり、新居で使う家具などをたくさん見に行きました。今思えば、あの時は幸せの絶頂でしたね……」 しかし、事態は一変する。 「クリスマスが近くなった頃でした。私は『もしかしたら、今年はプロポーズされるかもしれない』と思い、クリスマスは仕事を休もうと考えていたんです」 その年のクリスマスは平日だったため、鈴木さんは院長に有給を申請した。その時、濱崎さんの父親でもある院長から、こう言われたのだ。 「『息子もクリスマスは、毎年、孫や嫁と過ごすから休むのが恒例なんだよ。患者さんもその日は少ないから、休んでも大丈夫なんじゃないかな』と。え? 何それ? 孫? どういうこと? ということは、濱崎さんは既婚者なの? とパニックになりました……」 院内で、鈴木さんと濱崎さんが付き合っていることは誰にも知られていないので、院長は鈴木さんの様子を見て不思議に思っていた。鈴木さんは、すぐに濱崎さんへ電話をかけて、そこで「既婚者」であることを確認したのだった。