81歳・現役医師が元気でいられる秘訣。閉経前後は「自律神経」と「骨量」を整える
食事と運動で、「骨量」を減らさないように
また、閉経前後は「骨量」を減らさない心がけも大切です。 エストロゲンには新しく骨をつくる骨芽細胞を活発にする働きがあり、エストロゲンの分泌量が減ると骨量が減少。骨密度も低下して骨がもろく、スカスカになる「骨粗しょう症」になりやすくなります。骨粗しょう症になると軽い転倒でも骨折のリスクが高くなり、将来的に寝たきりの原因になる恐れがありますから要注意です。 骨密度は自覚症状のないまま急激に低下します。更年期以降は1年に1度、正確な骨密度検査を受けると安心です。自治体が行っている骨粗しょう症検診を利用すると、手軽に骨密度が調べられます。 一度低下した骨密度を回復させることは、非常に困難です。食事や運動を取り入れて現状の骨量を保ち、それ以上減らさないようにすることが大切です。 食事で大事なのは、骨の材料となるカルシウムはもちろん、カルシウムの吸収を促進するビタミンD、ビタミンKも積極的にとりましょう。 カルシウムは牛乳や乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品などを中心に、1日650~700mgを目標に。 ビタミンDは牛乳や卵、チーズなどのほか、サケ、サンマ、ウナギ、カジキ、イサキ、シイタケ、キクラゲなどに多く含まれます。 ビタミンKは納豆、ニラ、ブロッコリー、ホウレンソウ、コマツナなどに豊富です。 また、ビタミンDは、日光を浴びることで体内でもつくられます。運動と日光浴を兼ねて、毎日30分から1時間程度、屋外での散歩がおすすめです。そのほか、軽いジョギングや縄跳びなど、骨に負荷のかかる運動を習慣づけるのもいいでしょう。 骨粗しょう症対策の体操として、イスの背などに手を置いてまっすぐ立ち、リズミカルにかかとの上げ下げをして縦方向に骨に衝撃を与える「かかとの上げ下げ」が有効です。 日常生活の中に階段の上り下りを積極的に取り入れるなど、ひざや足首の関節に負担をかけすぎない運動を選ぶようにしましょう。 ※ この記事は『81歳、現役女医の転ばぬ先の知恵』(世界文化社刊)より一部抜粋、再構成のうえ作成しております
ESSEonline編集部