米国発「ClassPass」で世界30カ国のジムが利用可能に! フィットネスサブスク日本上陸の勝機は?
一方、ClassPassと提携するパートナー企業にとっては、施設稼働率の向上と新規顧客の獲得による新たな収益源の創出がメリットだ。平日の日中など稼働率の低いクラスへの集客を促したり、ClassPassを通じた新規会員の獲得により、収益増が見込めたりするという。 ┌────────── 世界規模で見ると、ClassPassの提携パートナーへの累計売上貢献は14億ドル(約2,000億円)にのぼります。当社のパートナーは平均的に新規ユーザーが32%増加し、ClassPass経由で4%の新規会員を獲得しており、2%未満のユーザーがClassPassへシフトしています(Mindbody ClassPass COO 兼 CFO トム・アヴェストン氏) └──────────
利用者の85%は女性、年齢層は25~45歳、法人も多く利用
ClassPassは、ユーザーの男女比が女性85%、男性15%で年齢層は25歳~45歳となる。スタジオフィットネスの初心者が56%を占め、利用者の94%がClassPassを通じて新たな体験や施設を発見しているという。
若年層、かつ女性会員が多いのは、Instagramを中心としたインフルエンサーマーケティングに注力してきたためだという。SNSによるクチコミでサービスを広げてきた結果、現在のような会員属性となっている。 一般会員向けのサービスに加え、法人向けの福利厚生サービスも提供しており、現在グローバルで2,000社以上が導入している。
成功の肝は、独自の「クレジットモデル」
利用者にとっても、パートナー企業にとってもメリットがあるとはいえ、ClassPassが創業当初から順風満帆に成長してきたのかというと、決してそうではないとCOO 兼 CFOのトム・アヴェストン氏は振り返る。
┌────────── 当社では、過去に2度のピボットを経験しています。1度目に実証したビジネスモデルは『無制限のサブスク』で、たとえば月額100ドルで無制限に利用できるものです。ユーザーにとっては非常に満足度が高かったのですが、事業者側や投資家には歓迎されませんでした。 2度目は『回数固定のサブスク』で、受講できるクラスの回数を毎月3回、5回、10回などと設定したものです。より良いモデルでしたが、当社側に送客のインセンティブが生まれませんでした。ユーザーが枠内で最大限利用すると当社の売り上げが下がってしまい、当社とパートナー様の間でモチベーションが異なる結果となりました(アヴェストン氏) └──────────