【第100回早明戦】早大SO服部がロングキックで節目の勝利に貢献 次の目標は「荒ぶる」
◇ラグビー関東大学対抗戦Aグループ 早大27―24明大(2024年12月1日 東京・国立競技場) 【写真】<早大・明大>試合後に握手をする両校の1年生SOの早大・服部(左)と明大・萩井 1923年の初対戦から節目の100回目を迎えた伝統の定期戦「早明戦」は、早大が27―24で明大を破り、6季ぶり24度目の優勝を果たした。早大の全勝(7勝)優勝は、元日本代表の五郎丸歩らを擁した07年度以来、17季ぶり。ロングキッカーのルーキーSO服部亮太は、20本以上の長距離弾を右足で放ち、勝利に貢献した。 ビッグゲームの緊張感、自身初体験で慣れない国立での試合のためか、開始直後の自陣脱出キックは当たりを外した服部。それでもその後は感覚を取り戻すと、距離にして平均60メートル、プラスして高低と左右の角度も絶妙なキックを放ち続けた。試合後、本人は「ハイパントを落とす位置だったり、蹴るタイミングはあまり良くなかったと思う」と反省も、大田尾竜彦監督は「彼のキックが(勝利に)相当利いていると思う」と称えた。 最大の見せ場は後半13分ごろ。自陣から3階席中段に届くほどのハイパントを絶妙な位置に落とし、相手の処理ミスを誘発。前方に転がったボールをNo・8鈴木風詩(4年)が獲得すると、一度プレーは止まったものの、その後の同点トライに結びつけた。その後は自陣から蹴ったタッチキックがラインを割らないミスもあったが、相手が捕球したのはインゴールの中。「(国立は)観客席とグラウンドが遠かったり、芝が長かったりするので、やりにくかった」と話したが、蹴るたびにスタンドからはどよめきが起きるほどのインパクトを残した。 司令塔としても堅実にアタックラインを統率し、17季ぶりだったという早明戦でのルーキー10番対決を制した服部。次なるターゲットは大学日本一。来年1月13日の決勝まで続く戦いに向け、「“荒ぶる”に向けてしっかり準備していこうと思う」と決意を語った。