まさかの再選?パワハラ疑惑の斎藤元彦氏に集まる“不気味な同情”…兵庫県知事選きょう告示
兵庫県の斎藤元彦前知事の失職に伴う県知事選が31日告示された。投開票は11月17日。斎藤氏を含む史上最多7人が立候補するが、百条委員会でパワハラ疑惑などの追及が進む中、まさかの「パワハラ知事再選」の不気味な気配が漂っている。 【写真】斎藤元彦氏は知事失職決断会見で深々と頭を下げ… 斎藤氏の他は、前尼崎市長の稲村和美氏、日本維新の会を離党した清水貴之参院議員、共産党が支援する医師の大沢芳清氏、NHKから国民を守る党の立花孝志党首ら6人。立花氏は「斎藤知事はめっちゃイジメられている」と義憤に駆られて参戦した。告示直前に元経産官僚と元加西市長の2人が立候補を取りやめたが、それでも混戦模様だ。 今回、自民党は独自候補の擁立を断念し、自主投票を決定。会派37人中、少なくとも15人程度が稲村氏の支援に回るとみられる。 「15人の他に、自民の中にはポスター張りなど表立って動かないものの稲村支持の議員が数人いるとみられます。公明やひょうご県民連合などの議員も基本的には稲村支持で動いているといいます。維新を離れた清水さんは、より広い支持を集める狙いですが、維新は前回選で斎藤前知事を推していましたから、姑息な『維新隠し』と批判されています。候補は乱立していますが、斎藤前知事と稲村氏の事実上の一騎打ちの構図が固まりつつあります」(県政関係者) 気になるのは、「斎藤再選」の可能性があるのかどうかだ。稲村支持の議員のひとりは「不安要素がある」と明かし、こう続けた。 「例えば、斎藤県政は県立学校への300億円の投資や不妊治療支援策などを打ち出しており、評価できるワンイシューだけに注目して斎藤県政を肯定的に見る有権者も少なくありません。パワハラ疑惑などの告発を招いた人物であるという総合的な評価がきちんと下されるのかどうか。正直、不安です。その証拠に、SNS上では〈斎藤知事がんばれ〉〈県職員、議会、マスコミが悪い〉などの言説が広がっています。ネットの評価が選挙に直結するとは思いませんが、拡散しているだけに有権者も踊らされなければいいのですが……」 「斎藤再選」なら県政のさらなる停滞は待ったなし。同情票が波乱の結末を生んでしまうのか。 ◇ ◇ ◇ 「失敗した人だからこそ新たにチャレンジができる」「即戦力では私が一番適任だ」「県民から激励の言葉ももらっている」――斎藤元彦氏は10月上旬にも、こううそぶいていました。関連記事【もっと読む】で詳しく報じています。