マジック6の巨人 他球団が警戒「岡本和真に匹敵する厄介な天才打者」は
大学時代にはアルバイトも
雄弁に語ってチームを引っ張るタイプではないが、職人気質の副将はチームに安心感を与える。ドラフト1位で巨人に入団したが、田中正義(現日本ハム)、佐々木千隼(現DeNA)の当たりクジと縁がなく、「外れ外れ1位」だった。注目度の高い東京六大学リーグや東都リーグではなく、地元の中京学院大で4年間を過ごしたことは大きな財産になっている。野球以外にも、社会経験で多くのことを学んだ。週刊ベースボールの取材でこう振り返っている。 「中京学院大時代、みんな大学近くのアパートでひとり暮らしをしていて、部員の9割がアルバイトをしていました。僕はスーパーの総菜並べや土木工事をしました。電柱を立てる工事ではスコップで穴を掘ってましたよ。僕がスコップで50センチくらい穴を掘って、そこから親方が2メートルぐらい掘ります。いいトレーニングになりましたね(笑)。カー用品店でも働きました。岐阜のほうは雪がけっこう降るのでスタッドレスタイヤの交換が多く、僕は夏タイヤを袋詰めする作業を延々とやっていましたね。アルバイトでは言葉遣いやあいさつ、何よりもお金を稼ぐ大変さを知ることができたので、経験してよかったと思ってます」 華やかなプロ野球の世界に入っても、地に足がついた素朴な性格は変わらず、ファンの人気は根強い。4年ぶりのV奪回へ。覚醒した天才打者がチームの主役になろうとしている。 写真=BBM
週刊ベースボール