「低価格」「高品質」「健康志向」3つのPB商品で大躍進!“ライフ”の戦略!
1低価格、2高級品、3健康志向~3つのPB商品で大躍進
材料と調味料がセットになった料理キット「八百屋さんのミールキット(プルコギ)」(1058円)はカット済みの材料に付属の調味料を合わせて炒めるだけ。わずかな時間で本格的なプルコギが完成する。調理を「時短」できると人気の商品だ。食品スーパーのライフがメーカーと共同で開発したオリジナル商品だ。 【動画】プライベートブランドで躍進! 食品スーパー売り上げ日本一 食品スーパー業界は、原材料の高騰によるコスト高の影響で苦境に陥っている企業が多い。2022年度は7割近い食品スーパーが減益や赤字に苦しんだ。 そんな中で気を吐いているのが、首都圏と近畿で310店舗を展開するライフコーポレーションだ。 業績は好調で売り上げは8000億円を越え、「イオン」や「イトーヨーカドー」といった総合スーパーを除く食品スーパーでは、日本一の売り上げを誇る。
東京・世田谷区の桜新町店をのぞいてみると、まず目に飛び込んでくるのが色とりどりの野菜売り場。 続いて1匹単位で買える鮮魚コーナーだ。総菜売り場は400種類以上の品揃えで、そのほとんどを店内の厨房で作っている。「だし巻き付きの焼き鳥弁当」(753円)は年間3億円を売り上げる。 客を最も惹きつけているのが独自のプライベートブランドだ。 その一つが定番商品をお手頃価格で買える「スマイルライフ」。国産大豆の納豆が3パックで106円。カレールーは128円、1リットルの牛乳は213円だ。 素材や製法にこだわった高級プライベートブランドが「ライフプレミアム」。価格はやや高めだが、高級スーパーに負けない品質が特徴だ。一番人気は「はちみつヨーグルト(400g)」(213円)。信州産の生乳のみを使って作られた濃厚な味わいが特徴だ。
そして特に売り上げを伸ばしているプライベートブランドが「ビオラル」。オーガニックや自然由来の原材料にこだわり、コロナ禍以降の健康志向の高まりで人気を集めている。 植物由来の原料で作った「有機アガベシロップ」(591円)は、血糖値の急激な上昇を抑える今話題の「低GI食品」。生乳に近い味わいが特徴の「低温殺菌牛乳1000ml」(355円)も人気商品だ。 ライフの大きな強みが、素材や価格、コンセプトが異なる3つのプライベートブランドにある。社長・岩崎高治(58)は、「ライフにしかない商品があるから、ライフにしかないサービスがあるからライフに行く。ライフのファンになってもらうというビジネスモデルができると、本当に強いなと思うし、それを目指しています」と語る。