発達障害かもしれない人の信頼を失わない働き方 ADHD・自閉症併存の声優が22年間皆勤できた秘訣
しかし、私はこの段階で企画書を提出することは絶対にしません。がんばった自分自身を褒めたい気持ちが強く、悪いところが目に入らないからです。 この段階で誰かに見せることも危険です。気分が最高潮のときにダメ出しをされると、極端に落ち込むか、そうでなければハイ状態になっているため、人の意見を素直に自分の中に落とし込むことができません。 ですから、私の場合、最低3日は寝かせるようにしています。そして冷静に向き合ってみると、客観的な視点から、書き上げた直後には見えなかった改善点が見えてきます。
客観的に物事を見る。これは企画書作成だけではなく、あらゆる仕事において大切なことだと思います。情熱を燃やして作ったものは人の心を動かします。客観的に冷静に処理されたものは独りよがりにならず、人の共感を生みます。 1回寝かせるだけで、2つのいいところが素晴らしい相乗効果を生み出すのです。あなたの仕事のクオリティはぐっと上がるでしょう。 ■やるべきことを細かく書き出す あなたは、同時進行で物事を進めることは得意ですか? 発達障害を持つ私は苦手です。苦手すぎて、たくさんの業務を抱えると、何から手を付けたらいいのかわからなくなり、頭からプシューッと煙が出てきます。
そんな私が見つけた非常にシンプルで効果的な方法があります。それは、ノートに「やるべきことをすべて書き出す」というものです。試しに、今日、私がやるべきことを書き出してみましょう。 【ホームページを作ってくださった業者への振り込み】【娘のバレエの発表会代の振り込み】【今書いているこの原稿を書き上げる】【来年度の宣材プロフィールの確認】 「めっちゃ一杯やることあるわー」と思っていたのに、意外にそんなに多くないことに気づきました。さらに、近々に期限がやってくる、やらなければならないことを考えてみます。
こういうとき、100個くらい課題があるのではないか……という悲観的な気持ちになりませんか? でもとりあえず、書いてみます。 【講演会の内容を練る】【市役所に書類を提出する】【読み聞かせイベントの絵本選別】【娘のバレエの発表会に必要なものを揃える】【この本の原稿の最終締め切りを必ず守る】 意外と少ない。100個くらいあるのでは、と思っていたのに、5個しかありません。一気に考えようとするから頭から煙が出るのです。