Facebook やTikTokで横行する「なりすまし広告」にブランドは困惑。メタは問題を放置?
モグラたたき
ブランドにとって強い不満は、なりすまし販売者に対処するために多くのリソースが費やされることだ。 アパレルブランドのナチュラルライフ(Natural Life)でデジタルエクスペリエンス担当ディレクターを務めるキャロライン・グラナ氏は、昨年末からFacebookで自社商品のなりすまし広告を目にするようになったと語る。「最初のうちは、1つのアカウントのみで、そのうち消えるだろうと思っていた。しかし当社のカスタマーサービスチームに何百件ものDMや電話が寄せられるようになり、手に負えなくなった」。 その後、ナチュラルライフはメタのブランドの権利保護プログラムに登録した。この登録手続きには、なりすまし広告を検出するうえで役立つロゴのほか、商標登録されたクリエイティブの提出も含まれる。しかし、「AIによる検出ではうまくいかなかったため、顧客にスクリーンショットやリンクを送ってもらうことによりすべて手作業で行なっている」とグラナ氏は話す。 これらのなりすましアカウントが不正としてフラグづけされると、広告は48時間以内に削除される。「しかし、1つの広告を削除した頃には、彼らは新たにその3倍の広告を出している」。 同様にナチュラルライフのデジタルエクスペリエンスチームで働いているハレ・ヒューズ氏によると、これらのなりすまし広告の一部は「ライブ&ナチュラル(Live & Natural)」や「ナチュラルライフディスカウント(naturallife-discount)」といった名前のFacebookアカウントが投稿しているという。顧客が偽造品を受け取ることもあるが、ほとんどの場合は料金だけ請求されて、商品は何も届かない。 「これにより、自社が詐欺を働いているのではないかと腹を立てる人たちがいる。また、我々のページにコメントしたり、このブランドの商品を買うなというレビューをインターネット上に投稿する人もいる」とヒューズ氏は話す。