エアガンなどサバゲ―用品販売で業界トップクラス エス・ケー・シー(大阪)が破産へ
ガンショップ「FIRST」、「東京サバゲパーク」の運営を手がけていた
(株)エス・ケー・シー(TDB企業コード:581815864、資本金1000万円、大阪府東大阪市長田東5-1-3、代表西村治氏)は、3月29日に事業を停止し、事後処理を尾島史賢弁護士(尾島法律事務所、大阪府大阪市中央区高麗橋2-3-15上喜ビル5階、電話06-6210-2559)に一任、自己破産申請の準備に入った。 当社は、1988年(昭和63年)12月にドラッグストアの経営を目的として創業。97年(平成9年)4月に法人改組し、「ガン&サープラス プロショップFIRST」の店名で、エアガンをはじめ、迷彩服や装備品などのミリタリー用品・玩具類の販売にも乗り出した。 本店のほか、大阪・日本橋、東京・アメ横にも店舗を開設し、インターネット通販にも対応。取り扱いアイテムは2万点に達するなど、マニアの間では知られた存在で、2000年8月期には年売上高約21億円を計上していた。 その後、ドラッグストア部門を当社から切り離す一方、2014年2月には複合サバイバルゲームフィールド「東京サバゲパーク」(千葉県印西市)をオープンし、定例会を開催するなど新たな需要の掘り起こしにも努めていた。
新型コロナの感染拡大で「東京サバゲパーク」の入場者数が減少
しかし、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛によって「東京サバゲパーク」の入場者数が減少。大阪・日本橋の店舗を閉店するなどで立て直しを図っていたなか、2022年2月にロシア軍のウクライナ侵攻に伴い厭戦気分が高まったことで一部でサバイバルゲームに対する風当たりが強まるなど、2023年8月期の年売上高は約12億9700万円にまで落ち込んでいた。 その間、従業員による横領が発覚したこともあり、取引金融機関に借入金返済のリスケジュールを要請する一方、2023年10月には東京・アメ横店を閉店するなど経営合理化を推進。スポンサー支援による再建を目指していたが、スポンサーは見つからず、2024年に入り「東京サバゲパーク」事業を売却。ミリタリー用品のネット通販事業に経営資源を集中させたが、支え切れなくなり、事業継続を断念した。 負債は2023年8月期末時点で約6億1600万円。