「ご飯と目玉焼き、即席の味噌汁」が1ヶ月以上続く…「毎日手料理を準備しているから感謝して」と主張する夫に突き付けた三行半
「ご飯と目玉焼き、即席の味噌汁」が1ヶ月以上続いた
最初にご紹介するのは、自称“家事やってる俺”との婚約破棄をきっかけに、入会された女性から聞いたエピソードです。 その女性は夜勤や宿直が多い仕事をされていました。そこで同棲開始後には、お相手が食事の用意をメインで担当してくれることになったそうです。 ところが、来る日も来る日も、炊いたご飯と目玉焼き、即席の味噌汁のセットのみという日々が1ヶ月以上続いたのだとか。もっとも、用意してくれた食事にケチをつけることは御法度です。とはいえ、食事とは健康維持に密接した大切な営みでもあります。 手作りかどうかや、手間暇がかかっているかでジャッジしてはなりません。ただし、あまりに栄養バランスが偏った献立が“連続”しているのでは、「食事担当を担えている」とは言えないでしょう。 そうしたものしか提供できないほど多忙だったり、疲労困憊しているのであれば、対話をもとに別の解決策を見出さねばならない状況です。分担変更の打診や、ミールキットや冷凍弁当の導入を提案するなど、状況次第でさまざま考えられます。 ですが、この女性のお相手は、「忙しい君のために毎日手料理を準備してるんだ! 感謝してよね」との認識だったそう。 結局彼のズレた自己評価を修正することができず、私のもとに来られたのでした。
配慮が不足しているのに「やってる俺、えらい」
男性が家事や育児をするうえでありがちなのは、その行動の前後が見えていないことです。 食事後の片付けを担当する場合でも、シンク内の食器のみを洗って、フライパンは洗わないしコンロの油汚れなどにも気を留めないしと、片付けの全容が見えていない。 子供を遊びに連れて行くとして、炎天下でずっと遊ばせると日焼けをしてしまうとか、体調を崩してしまうとか、その場ですぐに現れるわけではない体調への影響に意識が及ばない。 先ほどの例でも、献立が連続していることも、本人としては問題にならないわけです。想像力があれば行き届くはずの、きめ細やかな配慮が不足しているのに、本人は「やってる俺、えらい」とふんぞり返っている――そうした話はあまりにありふれています。 不公平感のない家事・育児分担が実現している共働き家庭は、体感ではたった1/10ほどです。男性の育休取得率を見ても、直近では3割を超える(厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」より)など、調査開始以来は右肩上がりを続けているものの、「まだ3割」と捉えることもできるでしょう。 もし読んでいて耳が痛いと感じるならば、我が身を振り返られるあなたはきっと大丈夫です。自己満足で終わっていないかを確かめるべく、パートナーの方に不足はないか今一度聞き、指摘されたら素直に受け入れて改善に努めてください。