【MotoGP】予選で転倒のマルク・マルケス、走行初日の感触は「表彰台争いに加われる」9番手から追い上げなるか?
グレシーニのマルク・マルケスは、MotoGPアラゴンGPで1043日ぶりの優勝を果たしてから5日後、サンマリノGPの初日フリー走行に臨み、好感触を得たものの優勝にはまだ少し足りないと考えているようだ。 【リザルト】MotoGP第13戦サンマリノGP:予選結果 マルケスは金曜日のフリー走行2セッションでどちらも2番手につけた。FP1ではホルヘ・マルティン(プラマック)から0.037秒差、プラクティスではフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)と0.185秒差だった。 「今日僕が求めていたのはレッドブルリンクで感じた感覚であって、アラゴンの時の感覚じゃないんだ。そしてそれを見つけた」 初日の走行を終えたマルケスはそう語った。アラゴンGPで完璧な週末を過ごした後、マルケスは自信を持ってミサノに乗り込んできたという。 「特別なのは、優勝を経験していることで、自信が違うんだ。いつも同じテンションでサーキットに向かうけど、自信は違う。僕が集中しなくちゃいけないことのひとつは、過信しすぎないことだ」 現状の勢力図について、やはりタイトルコンテンダーであるマルティンとバニャイヤが強敵になると考えており、優勝を争うには一歩及ばないと考えている。 「マルティンとバニャイヤという2人のライダーがどんどんレベルを上げている。現時点で、僕は表彰台争いには加われているけど、優勝争いにはまだだ。いくつかの点で改善する必要がある。彼らは土曜日に一歩前進すると思う。僕が彼らについていけるか見てみよう」 「特にターン11~13の高速区間だね。いつもは得意としているバイクを少しだけ倒すようなところでも、今回は劣っている。小さなことが足りなかったけど、セッション全体を通して快適だったし、常に前にいたよ」 重ねて、マルケスは完璧な週末を送ったアラゴンGPではなく、タイヤ摩耗の面でも感触の面でも、オーストリアGPが理想だと考えているという。オーストリアGPの週末には、ピレリは通常とは異なる構造のリヤタイヤを持ち込んでいたが、マルケスはその時のいい感触を基準としているのだ。 「レッドブルリンクのときは、カーカス(タイヤの内部構造)が違っていたんだ。その時と同じような感触があれば、本物だったはずだ。アラゴンの路面は滑りやすかったし、嵐もあった。それにここ数戦は、新品タイヤで走るよりも、5~6周走ったほうがフィーリングが良いという傾向があったんだ」 土曜日のFP2で7番手となったマルケスだったが、予選Q2終盤にターン15で転倒を喫してしまった。そのためスプリント、決勝は9番グリッドから追い上げることになるが、今季は後方から追い上げて結果を残すレースも多い。 マルケスが初日の走行で感じた感触の通り、表彰台にたどり着くことができるかどうか注目だ。
Lorenza D'Adderio