「マイナ保険証」賛成はわずか1割…「任意のはず」「個人特定できるものを持ち歩きたくない」など不安の声多く
健康保険証を廃止してマイナンバーカードへ移行することに「賛成」はわずか1割――そんな調査結果が、株式会社ビースタイルホールディングス(東京都新宿区)が運営する調査機関『しゅふJOB総研』による「マイナ保険証」をテーマにした調査でわかりました。また、マイナンバーカードの活用範囲として広げて欲しいものについても「ない」という回答が3割を超えたそうです。 【調査結果】マイナンバーカードを、健康保険証として利用していない人の割合は? 調査は、同社が運営する転職・派遣求人サイト『スマートキャリア』および求人サイト『しゅふJOB』に登録している既婚女性420人を対象として、2024年7月~8月の期間にインターネットで実施されました。 はじめに、「マイナンバーカードの取得状況」を調べたところ、全体の79.0%が「マイナンバーカードを持っている」ことがわかりました。 続けて、「マイナンバーカードを健康保険証として利用していますか」と尋ねたところ、「利用している」と答えた人は19.8%。一方、「利用しておらず、今後も利用しない」と答えた人は23.8%となりました。 これをマイナンバーカードを持っている332人に絞っても、利用している人は25.0%となり、マイナ保険証の普及はまだ道半ばであることがうかがえました。 2024年12月2日から現行の健康保険証は廃止され、マイナンバーカードを基本とする仕組みへ移行します。このことについての賛否を聞いたところ、「賛成」がわずか13.3%であるのに対し、「反対」は45.0%と3倍以上となりました。 また、「マイナンバーカードの活用範囲として広げて欲しいもの」を尋ねたところ、「資格の証明書として利用」(17.6%)や「自動車などの運転免許証として利用」(16.7%)といった意見が挙げられたものの、最も多かった回答は「活用範囲として広げて欲しいものはない」(34.5%)でした。 なお、マイナンバーカードについて自由回答で意見を求めたところ、以下のようなコメントが寄せられました。 ▽あらゆるデータを国が管理しすぎていて怖い(50代) ▽任意だったはず。強制になっている!(40代) ▽更新の際の手続きが面倒(50代) ▽カード一枚に情報がつまりすぎているため、できれば持ち歩きたくない(40代) ▽偽造や情報漏洩などきちんと管理して欲しい(50代) ▽メリットがわからない(40代) ▽個人特定できるものを外に持ち出したくはない(50代) ▽使いたい人と使いたくない人で分けてほしい。強制なのがなんか嫌(50代) ▽とにかく漏洩が心配。なんでも紐付けられてしまうのが怖い(30代) ▽国民一人一人に番号を付与し管理する様であまり気持ちの良いものではない(50代) ▽暗証番号入力が面倒。顔認証もあるけど、認証されない時や子どもの分まで暗証番号を覚えて居ないといけないのが大変(30代) ▽保険証は保険証で利用できる方が有り難く、子供に持たせることを考えても他の機能がある物をもたせるのはリスクがあり、今後強制的に変更になるのは困る(40代) ▽活用範囲が広がり便利になると嬉しいが、セキュリティの面が心配(40代) ▽マイナンバーも車の免許証も一つにして欲しい(30代) ▽1枚でいろいろ使えると便利(60代) ▽公的なことに全て紐付けてほしい(50代) ▽事故歴・犯罪歴も記録し、国家運営の為の基本台帳としての立ち位置を確立するべき(40代) ▽国民サービスを得るための証明として利用できることに範囲拡大してほしい。特に健保に関しては維持運営がばらばらで人件費を含めてばらばらで無駄なので、これらは集約統合して費用削減してほしい(50代) ◇ ◇ 調査を実施した同機関は、「マイナンバーカードに対する不安や不満の声の比率が多く感じられたものの、便利になると期待する声も見られました。マイナンバーカードを安心して利用できるよう、不安を払拭するためのさらなる情報発信が求められているように感じます」と述べています。
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