国家公務員「退職金と給与」の平均額で生涯賃金をシミュレーション。平均的な生涯年収は2億5000万円前後か
国家公務員の退職金
国家公務員の退職金は、退職理由や勤続年数によって支給額が大きく異なります。退職理由別および勤続年数別の平均支給額を見てみましょう。 ●退職理由別の退職金平均支給額 ・定年(常勤職員):2112万2000円 ・応募認定(常勤職員):2524万7000円 ・自己都合(常勤職員):274万5000円 ・その他(常勤職員):212万1000円 ・計(常勤職員):1104万3000円 ・定年(うち、行政職俸給表(一)適用者):2111万4000円 ・応募認定(うち、行政職俸給表(一)適用者):2250万円 ・自己都合(うち、行政職俸給表(一)適用者):327万5000円 ・その他(うち、行政職俸給表(一)適用者):230万円 ・計(うち、行政職俸給表(一)適用者):1391万円 退職理由が「定年退職」の場合、常勤職員で2112万2000円、行政職俸給表(一)適用者で2111万4000円となります。なお、自己都合での退職の場合は平均300万円前後の退職金に留まります。 ●勤続年数別の退職金平均支給額 行政職俸給表(一)適用者で、退職理由が定年退職の場合、勤続年数別の平均支給額は以下のようになります。 ・5年未満: 84万8000円 ・5年~9年:451万8000円 ・10年~14年:675万7000円 ・15年~19年:1016万6000円 ・20年~24年:1352万4000円 ・25年~29年:1625万6000円 ・30年~34年: 2037万円 ・35年~39年:2189万1000円 ・40年以上:2139万1000円 では、ここまでの内容を基に、国家公務員の生涯賃金について考えてみましょう。
国家公務員の生涯賃金をシミュレーション
国家公務員の生涯賃金は、職種や勤務地、役職、勤続年数などによって大きく異なりますが、今回は「モデル給与例」や「月例給」を基に考えてみます。 例えば、「モデル給与例」にあるように25歳で係員に着任後、35歳で本府省課長補佐、50歳で本府省課長に昇進した場合の生涯年収を考えてみると、概算で3億5000万円前後と推計されます。 ただし、このケースは順調に昇進した場合の給与例になるので、生涯年収が3億円を超えるケースは多くないものと考えられます。 次に、「月例給」にあるような行政職俸給表(一)適用者の平均給与を基に考えてみると、生涯年収は概算で2億5000万円前後と推計されます。 なお、行政職俸給表(一)適用者の平均勤続年数は38年10カ月、その場合の退職金の平均支給額は2189万1000円ですので、平均給与で38年10カ月勤務し、平均的な退職金を受け取ると仮定すれば、合計で2億7000円程度になるものと推計されます。