異例の前日公表!なぜ古巣FC東京に復帰した長友佑都は今日18日に“スクランブル”凱旋デビューを飾ることになったのか?
プロの第一歩を踏み出した愛着深い古巣、FC東京へ11年ぶりに復帰した日本代表DF長友佑都(35)が、ホームの味の素スタジアムに最下位の横浜FCを迎える18日の明治安田生命J1リーグ第29節で、先発として“再デビュー”することが決まった。 17日にオンラインでメディアに対応したFC東京の長谷川健太監督(55)が、具体的なポジションは言えないと断りを入れた上で「体調が急変しない限り、100%出場すると思っていただいていい。先発で起用しようと考えています」と明言した。 仏リーグアンの強豪オリンピック・マルセイユを7月に退団し、無所属の状態が続いていた長友は12日にFC東京へ電撃加入。15日の全体練習合流からわずか3日というスクランブル調整をへて、2010年5月15日の清水エスパルス戦以来、実に4144日ぶりに青赤のユニフォームを身にまとってJリーグの舞台に戻ってくる。
「体調が急変しない限り100%先発で起用します」
まずは途中出場させて徐々に慣れさせてなどと、悠長に構えてはいられない。横浜FC戦へ向けた最終調整を終えた長谷川監督はすでに意を決していた。 公式戦前日に実施されたオンラインによるメディア対応。15日に全体練習へ合流したばかりの長友の起用法を問われた指揮官は、具体的なポジションに関しては「言えません」と断りを入れた上で、先発として送り出すと明言した。 「(キックオフまでに)体調が急変しない限り、100%出場すると思っていただいていい。先発で起用しようと考えています」 今夏に独ブンデスリーガ2部のヴェルダー・ブレーメンからヴィッセル神戸へ完全移籍で加入した、日本代表FW大迫勇也(31)も合流から3日目の8月25日の大分トリニータ戦で、先発として新天地デビューを果たしている。 もっとも、神戸の三浦淳寛監督は大分戦を前にしたオンライン取材で、敵地への遠征メンバーに大迫を入れると明かしただけで、先発うんぬんには言及しなかった。何よりも三浦監督に限らず、先発の一部を明かすケースは異例と言っていい。 長谷川監督はなぜ長友の先発起用を、メディアの質問に対して即答する形で明かしたのか。そして、全体練習を3日間積んだだけで横浜FC戦のピッチへ送り出すのか。長友が加入した12日からFC東京がたどってきた軌跡に答えは凝縮されている。 試合後に長友の加入セレモニーが行われた、12日夜の柏レイソルとの明治安田生命J1リーグ第28節。FC東京は開始9分に喫した失点を挽回できずに0-1で敗れた。 味の素スタジアムが東京五輪およびパラリンピックの会場となっていた関係で、77日ぶりにホームへ戻ってきた一戦で目立ったのは、チーム全体に漂う覇気のなさだった。 「自分たちが熱い試合をしないと、観ている人たちも引き込まれない」